ドコモでGoogle Nexus 5を使う場合のLTEバンドについて
Googleが販売を開始したLG Electronics製のスマートフォン「Google Nexus 5」にはLG-D820とLG-D821の2種類が用意されている。
LG-D820とLG-D821はモバイルネットワークの対応周波数が異なっており、NTT docomoで使用する場合はどちらが相応しいのかという質問を多数いただいていた。
遠くに行っていたりプライベートなことで多忙だったりで回答が遅くなってしまったが、この記事で回答になるか分からない回答をしておきましょう。
それぞれのNTT docomoのネットワークで使用可能な通信方式と対応周波数をは下記の通り。
■LG-D820
LTE 2100(B1)/800(B19) MHz
W-CDMA 2100(I)/800(VI/XIX) MHz
■LG-D821
LTE 2100(B1)/1800(B3) MHz
W-CDMA 2100(I)/800(VI) MHz
両方が対応する周波数帯については特に議論する必要はなく、片方のみが対応する周波数帯が悩みの種となっている模様である。
片方のみが対応する周波数帯は、LTE方式ではLG-D820がLTE 800(B19) MHz、LG-D821がLTE 1800(B3) MHz、W-CDMAの周波数帯はLG-D820がW-CDMA 800(XIX) MHzとなっている。
まずはLTE 800(B19) MHzとLTE 1800(B3) MHzについて考えることにする。
LTE 800(B19) MHzはサービス開始時はルーラルエリアを中心に展開されていたが、既にルーラルエリアだけではなく全国の都市部もカバーするようになっている。
基本的にはLTE 2100(B1) MHzとLTE 800(B19) MHzの重複エリアが多くなっているが、ルーラルエリアではLTE 800(B19) MHzの単独エリアもあり、LTE 800(B19) MHzに対応していればLTE 2100(B1) MHzが入らないエリアでもLTEを使える場合がある。
NTT docomoが公開しているエリアマップのXiエリア(800MHz)の部分がLTE 800(B19) MHzの単独エリアとなるので、LTE 800(B19) MHzの単独エリアは簡単に探すことができる。
ただ、LTE 800(B19) MHzの単独エリアではなくても、周波数の特性より屋内や地下等ではLTE 800(B19) MHzに対応していた方がLTEを使える機会は多いと思われる。
一方、LTE 1800(B3) MHzのエリアは現時点でLTE 2100(B1) MHzと重複しているエリアばかりである。
NTT docomoが公開しているエリアマップでXi(速度別エリア)の受信時最大150MbpsのサービスエリアがLTE 1800(B3) MHzのエリアとなる。
LTE 1800(B3) MHzは開始されたばかりで、現時点ではエリアが狭く展開予定を見ても急速に拡大する気配はない。
そのため、LTEのエリアという観点ではLTE 2100(B1)/1800(B3) MHzに対応したLG-D821よりもLTE 2100(B1)/800(B19) MHzに対応したLG-D820の方が広く使えることになる。
速度の観点でも見てみることにする。
LTE 800(B19) MHzは5MHz幅もしくは10MHz幅なので、通信速度は5MHz幅で下り最大37.5Mbps/上り最大12.5Mbps、10MHz幅で下り最大75Mbps/上り最大25Mbpsとなる。
現時点では5MHz幅である場合が多いが、10MHz幅のエリアも徐々に増えつつある。
一方、LTE 1800(B3) MHzは全てが20MHz幅となっており、下り最大150Mbps/上り最大50Mbpsとなる。
尚、LTE 2100(B1) MHzでは15MHz幅のエリアも存在しており、15MHz幅のエリアでは下り最大112.5Mbps/上り最大37.5Mbpsとなる。
LTE 2100(B1) MHzは5MHz幅から10MHz幅に切り替えられているエリアが非常に多く、また15MHz幅のエリアも少しずつではあるが増える見通し。
フェムトセルでLTE 2100(B1) MHzの15MHz幅で吹く場合も見られる。
従って、LG-D820での理論値はLTE 2100(B1) MHzの15MHz幅における下り最大112.5Mbps/上り最大37.5Mbpsが最速で、LG-D821での理論値はLTE 1800(B3) MHzの20MHz幅における下り最大150Mbps/上り最大50Mbpsが最速となる。
実測値としてはLTE 1800(B3) MHzで下り100Mbps/上り30Mbpsを超える記録も確認しており、この数字はLTE 800(B19) MHzでは無理であるし、LTE 2100(B1) MHzでもなかなか難しいでしょう。
総括すると、LTEにおいてはエリアのLG-D820、速度のLG-D821といったところである。
難しい選択肢ではあると思うが、実用的な意味合いではLG-D820の方が良さそうに感じる。
あまり興味はないかもしれないが、W-CDMAについても触れておく。
LG-D820のみが対応するW-CDMA 800(XIX) MHzはルーラルエリアだけではなく、実は都市部でも使用されていることが分かっている。
W-CDMA 800(VI) MHzはルーラルエリアを中心として使用されてきたが、W-CDMA 800(XIX) MHzはCSFBで使用する目的もあったため、都市部でも使われることになっている。
多くの場合は、W-CDMA 2100(I) MHzとの重複エリアが多いと思われるが、屋内や地下等ではW-CDMA 800(XIX) MHzのみのエリアが存在する場合もあるので、より広いエリアを求めたい場合、そしてよく通話をする場合はW-CDMA 800(XIX) MHzにも対応していた方が良いかもしれない。
最後に、個人的な見解としては、日本のGoogle Play Storeから購入できるLG-D821の方を勧めておきたい。
理由は簡単で、故障等の万一の場合が発生した場合に対処しやすく、こちらの方が無難であると考えるためだ。
あと、スピードテストでトップスピードを狙うのは通常の利用とかけ離れているのは承知しているが、LG-D821で100Mbps超えを狙うのも楽しいよw
以上、少しでも参考になれば...
LG-D820とLG-D821はモバイルネットワークの対応周波数が異なっており、NTT docomoで使用する場合はどちらが相応しいのかという質問を多数いただいていた。
遠くに行っていたりプライベートなことで多忙だったりで回答が遅くなってしまったが、この記事で回答になるか分からない回答をしておきましょう。
それぞれのNTT docomoのネットワークで使用可能な通信方式と対応周波数をは下記の通り。
■LG-D820
LTE 2100(B1)/800(B19) MHz
W-CDMA 2100(I)/800(VI/XIX) MHz
■LG-D821
LTE 2100(B1)/1800(B3) MHz
W-CDMA 2100(I)/800(VI) MHz
両方が対応する周波数帯については特に議論する必要はなく、片方のみが対応する周波数帯が悩みの種となっている模様である。
片方のみが対応する周波数帯は、LTE方式ではLG-D820がLTE 800(B19) MHz、LG-D821がLTE 1800(B3) MHz、W-CDMAの周波数帯はLG-D820がW-CDMA 800(XIX) MHzとなっている。
まずはLTE 800(B19) MHzとLTE 1800(B3) MHzについて考えることにする。
LTE 800(B19) MHzはサービス開始時はルーラルエリアを中心に展開されていたが、既にルーラルエリアだけではなく全国の都市部もカバーするようになっている。
基本的にはLTE 2100(B1) MHzとLTE 800(B19) MHzの重複エリアが多くなっているが、ルーラルエリアではLTE 800(B19) MHzの単独エリアもあり、LTE 800(B19) MHzに対応していればLTE 2100(B1) MHzが入らないエリアでもLTEを使える場合がある。
NTT docomoが公開しているエリアマップのXiエリア(800MHz)の部分がLTE 800(B19) MHzの単独エリアとなるので、LTE 800(B19) MHzの単独エリアは簡単に探すことができる。
ただ、LTE 800(B19) MHzの単独エリアではなくても、周波数の特性より屋内や地下等ではLTE 800(B19) MHzに対応していた方がLTEを使える機会は多いと思われる。
一方、LTE 1800(B3) MHzのエリアは現時点でLTE 2100(B1) MHzと重複しているエリアばかりである。
NTT docomoが公開しているエリアマップでXi(速度別エリア)の受信時最大150MbpsのサービスエリアがLTE 1800(B3) MHzのエリアとなる。
LTE 1800(B3) MHzは開始されたばかりで、現時点ではエリアが狭く展開予定を見ても急速に拡大する気配はない。
そのため、LTEのエリアという観点ではLTE 2100(B1)/1800(B3) MHzに対応したLG-D821よりもLTE 2100(B1)/800(B19) MHzに対応したLG-D820の方が広く使えることになる。
速度の観点でも見てみることにする。
LTE 800(B19) MHzは5MHz幅もしくは10MHz幅なので、通信速度は5MHz幅で下り最大37.5Mbps/上り最大12.5Mbps、10MHz幅で下り最大75Mbps/上り最大25Mbpsとなる。
現時点では5MHz幅である場合が多いが、10MHz幅のエリアも徐々に増えつつある。
一方、LTE 1800(B3) MHzは全てが20MHz幅となっており、下り最大150Mbps/上り最大50Mbpsとなる。
尚、LTE 2100(B1) MHzでは15MHz幅のエリアも存在しており、15MHz幅のエリアでは下り最大112.5Mbps/上り最大37.5Mbpsとなる。
LTE 2100(B1) MHzは5MHz幅から10MHz幅に切り替えられているエリアが非常に多く、また15MHz幅のエリアも少しずつではあるが増える見通し。
フェムトセルでLTE 2100(B1) MHzの15MHz幅で吹く場合も見られる。
従って、LG-D820での理論値はLTE 2100(B1) MHzの15MHz幅における下り最大112.5Mbps/上り最大37.5Mbpsが最速で、LG-D821での理論値はLTE 1800(B3) MHzの20MHz幅における下り最大150Mbps/上り最大50Mbpsが最速となる。
実測値としてはLTE 1800(B3) MHzで下り100Mbps/上り30Mbpsを超える記録も確認しており、この数字はLTE 800(B19) MHzでは無理であるし、LTE 2100(B1) MHzでもなかなか難しいでしょう。
総括すると、LTEにおいてはエリアのLG-D820、速度のLG-D821といったところである。
難しい選択肢ではあると思うが、実用的な意味合いではLG-D820の方が良さそうに感じる。
あまり興味はないかもしれないが、W-CDMAについても触れておく。
LG-D820のみが対応するW-CDMA 800(XIX) MHzはルーラルエリアだけではなく、実は都市部でも使用されていることが分かっている。
W-CDMA 800(VI) MHzはルーラルエリアを中心として使用されてきたが、W-CDMA 800(XIX) MHzはCSFBで使用する目的もあったため、都市部でも使われることになっている。
多くの場合は、W-CDMA 2100(I) MHzとの重複エリアが多いと思われるが、屋内や地下等ではW-CDMA 800(XIX) MHzのみのエリアが存在する場合もあるので、より広いエリアを求めたい場合、そしてよく通話をする場合はW-CDMA 800(XIX) MHzにも対応していた方が良いかもしれない。
最後に、個人的な見解としては、日本のGoogle Play Storeから購入できるLG-D821の方を勧めておきたい。
理由は簡単で、故障等の万一の場合が発生した場合に対処しやすく、こちらの方が無難であると考えるためだ。
あと、スピードテストでトップスピードを狙うのは通常の利用とかけ離れているのは承知しているが、LG-D821で100Mbps超えを狙うのも楽しいよw
以上、少しでも参考になれば...