2016年8月15日(mon)

 

北海道庁旧本庁舎 札幌

正式に、年内に廃止が決まった留萌本線留萌駅~増毛駅間。高倉健主演の映画「駅 STATION」(降旗康男監督=松本市出身)が好きな私にとっては、やはり口惜しいニュースだった。廃線される前に、あの映画の面影を心に刻んでおきたい。そんな願望が湧いてきた。(写真/早朝の北海道庁旧本庁舎)

 

 

朝の札幌駅

朝の札幌駅は慌ただしい。まだお盆とはいえ、今日は平日。出勤するサラリーマンの姿も多い。もちろんそれに交じって、私のような観光客も少なくはない。

 

 

札幌駅

高倉健が亡くなって追悼する書籍が多く発刊されたが、やはり降旗監督の言葉は重かった。そんな高倉との思い出の中で語られた「駅 STATION」の秘話は驚きだった。脚本とはエンディングが異なるのだ。今の映画のラストシーンは、新しい生活を始めようと札幌行きを決めたすず子(烏丸せつこ)を目で追いながら、残りの人生も刑事として全うする決意を固めた三上(高倉健)が、最終列車で増毛駅から去って行く場面で終わる。(写真/札幌駅の駅名標)

 

 

札幌駅
高倉に演じてもらうため脚本を書き下ろした倉本聡のエンディングはこうだ。札幌駅に着いた三上を待っていたのは、別れた妻直子(いしだあゆみ)。その再会の横を、希望に満ちたすず子が通り過ぎて行く。これではまるっきり反対の結末だ。しかもそのシーンは実際に、札幌駅で撮影までされていたというのだ。(写真/朝の札幌駅には老若男女が集う)
 

 

札幌駅 スーパーカムイ1号

降旗監督は、それを上映時間の関係で丸ごとカットしたと語っていたが、普通なら、こんな反対の結末では脚本家は納得しないだろう。しかし、降旗と倉本は東京大学の先輩後輩の間柄で、映画はハッピーエンドではいけないと考えている降旗が説得したのだろうと想像するが、本当のところはどうだったのだろう。(写真/旭川駅行きの特急スーパーカムイに乗車する)
 

 

深川駅 2016夏 クラーク記念国際高校 甲子園

函館本線を特急列車で深川駅まで行く。留萌本線の起終点駅でもあるこの駅では乗り換え時間があるので表に出てみると、駅の入口には、この夏、北北海道代表として甲子園に出場したクラーク国際記念高校を応援するポスターが貼ってある。通信高校として初出場ということで話題になったが、本校はここ深川市にある。ちなみに校長はプロスキーヤーの三浦雄一郎氏だ。

 

 

深川駅 切符運賃表 留萌~増毛廃線へ
今日はここまで特急列車を使ってやって来たし、この先、片道1,070円の留萌本線留萌駅まで行って、それから先は自転車で走行するつもりでいる。それなので青春18切符の二日目として使わない。それにしても、留萌駅より先が廃線になったら、深川駅にあるこの運賃表(写真)も作り変えられるのだと思うと、やはり寂しいものがある。

 


留萌駅~増毛駅間ポタ Vol.2に続く