LET IT BE | ゆく川の流れは絶えずして

LET IT BE

雨のち雪、そして雷・・・・風も強くて気温も低い

今日の東京はさんざんな天気でしたね

こんな日は、まっすぐ家に帰って大人しく・・・・しないのが僕(汗)


今日は気分を変えて、会社近くの立飲み屋へGO

ジャズもない、ブルースもない、カクテルもなければ、客もいない

カウンター内には、いかにも頑固そうな鉢巻、じんべい姿の大将






僕    「大将、レモンサワーひとつ」

大将   「ああっ?」

僕    「レモンサワーっ」

大将   「そんなのやってねぇよっ」

僕    「いや、そこに書いてるじゃん」

大将   「あ、レモンサワーね」

僕    「・・・・・・・(だから最初からそう言ってるじゃん)」




何杯か飲んで、お酒もほどよくまわった頃、思い切って大将に

話かけてみました

すると、見かけに反してすごく話し好きなひとで、ついにはアルバムを

出してきて自分の過去を色々話してくれました

・若い頃、一攫千金を狙ってフィリピンの孤島を借り上げて、リゾート施設

 を作ったこと

・それは、かなり本格的なリゾート開発で、飛行場まで整備したとの事

・莫大な費用と数年という時間をかけて完成したものの、地元の不動産

 業者にだまされて、所有権をすべて失ったことなど・・・・


                        ↑飛行場の写真


失意のどん底から抜け出すために、鳥割烹料理屋を奥さんと2人で

始め、繁盛していた矢先に、3年前その奥さんが病気でなくなる。

いったんは店を閉めたそうだが、常連さんからの説得もあり、

1人でもやっていけそうな、立飲み屋を始め、今に至るとの事

小1時間ほどの説明の中、何回も「うちのかあちゃんが」という単語

が出てきました

なくなった奥様への思いが、言葉の節々から感じられ、少し

胸が熱くなりました





今日は立飲み屋で出会った「ある人生」について書いてみました

夢の挫折、裏切り、最愛の人の死・・・・・本当は今でもつらいんだと

思いますが、こうやって「すべては済んだ事、今はいい思い出だよ」

と語れる大将の笑顔が、すごく素敵でした


人はみな、色んな人生を背負って生きてるんですね



↑ 大将の背中