羽生選手2015GPFショートB・ユーロ解説翻訳 | ロンドンつれづれ

ロンドンつれづれ

気が向いた時に、面白いことがあったらつづっていく、なまけものブログです。
イギリス、スケートに興味のある方、お立ち寄りください。(記事中の写真の無断転載はご遠慮ください)

さて、グランプリファイナルのフリーの翻訳解説ですが、英語日本語対訳のトランスクリプトをこちらに追記して載せましたので、そちらもご覧ください。

以下は、SPの字幕つきの動画になります。







サイモンもクリスも「NHK杯で、今シーズンはこれでもう最高のものを魅せてもらったって思っていたのに・・・」って話していましたが、私も同じ感想です。


NHKでの素晴らしい演技、あれでピークだったかなと思っていたのに、ファイナルでさらに素晴らしい演技をしてくるとは・・・。



なので、私はやぱりファイナルの演技の方が感銘を受けました。スコアではなくそのメンタルの強さに。そして、一段と魅力をました、演技自体のクオリティの高さに。


羽生選手の実力と、あの演技構成であれば、クリーンに滑ればSPはぜったい100点を越すし、フリーは200点を越すようにつくってあったから、300点越えは、大喜びはしましたが、驚きはしませんでした。いつかは、クリーンに滑る、と。それがNHK杯だったんだな、と思っていました。

しかし、SPとフリー、2本そろえてクリーンに滑りきることは至難の業です・・・。そんなこと、スケート人生でなんども起きることではない。ほぼ奇跡に近いことだと思っていました。

だから、奇跡を起こしてしまったあとの競技会でのプレッシャーは、大きいだろうと心配をしていました。 できれば、奇跡は少しでも大きな競技会までとっておいたほうがよいのに・・・と。


しかし、羽生選手にとって、奇跡は奇跡でなく、なんどでも起こすことのできる「いつもどおり」になりつつあるのかもしれません。 それこそが、彼のめざす「常に勝ち続ける絶対王者」の姿かもしれません。


勝ち続ける相手は、自分自身。


これはこれで、つらいことかもしれません。モチベーションを持続させるという点で・・・。


重圧とモチベーションのコントロール。そんな見えない敵と戦って、それでも一歩でも二歩でも、よりクオリティの高い演技を見せることができる、その強さを尊敬します。



追い上げる若馬たちの鼻息が、羽生選手のかかとにかかるぐらいになることを、期待しています。 何馬身も引き離して長いこと走っているのは、きっとつらいでしょうから。


全日本、どの選手も頑張れ!

世界をリードする先輩たちに追いつけ追い越せで、楽しんでください!