英語の話 | ロンドンつれづれ

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気が向いた時に、面白いことがあったらつづっていく、なまけものブログです。
イギリス、スケートに興味のある方、お立ち寄りください。(記事中の写真の無断転載はご遠慮ください)


息子の一人が来ている。



一人、というのは、私たちは再婚組なので、私の息子、27歳と、夫の息子、23歳の二人がいるからである。


どちらももう育ってしまってすっかり大人なので一緒にいても、友人が遊びに来ているような感覚である。今週は、月曜日が祝日なので、久しぶりに夫の息子が来ているのである。



そして、夫の息子が来ている時、私たち夫婦は彼にフィギュアスケートの試合を無理やり一緒に見せるのである・・・・。 何年分もの試合の、日本人選手の素晴らしい演技を特に。


そうして、「ね、ほら、凄いでしょ!!」と賛同を求めるのである。


我慢強い息子は、(本当はフィギュアが好きか嫌いかわからないが)、ワオ、とかクール!とかいう声を発して、私たちに合わせてくれているのである。


そんな息子が、笑いを抑えきれない時があって、それが「おかしな日本語英語」を発見した時である・・・。



あるときは、日本のフィギュアの番組のバックミュージックがボレロだった時。


テレビ画面にテーマ音楽として、Borelo, とでていた・・・・。 正しくは、Bolero, である。 


R と、Lの発音の違いは、日本人には難しい。 しかし、テレビに流してしまう前に、どうしてスペルチェックしなかったのか・・・。 別の時には、正しいつづりになっていたから、途中でだれかが気がついたのかもしれない。


また、あるときは、音楽の題名が、なんたらかんたら Liver となっていた。 あきらかに、River (川)であるところ・・・・。


そして、あるときは、応援のバナーに Believe yourself...! というのを発見した時。 息子は笑い出したのである。 日本人なら、「自分を信じて!」と訳して、なにがおかしいと思うであろう。


しかし英国人である夫と息子は、くすくす笑うのである・・・。なにがおかしいのだろうか。


Believe in yourself であるべきだ、というのである。 この、小さな前置詞、in があるのとないのとでは、意味がまったくちがってしまうのである。


たとえば、Believe me! というと、「私の言っていることを信じて!(嘘じゃないから!)」という意味になり、  I believe you.と言えば、「あんたが本当のことをいっていると信じているから」になるのである。


「自分の力を信頼して」という意味でつかうのなら、in という単語を忘れてはいけない。 たったひとつの小さな単語だが、重要な意味合いがあるのである。 



しかし、観客のバナーの英語なら、文法に間違いがあっても、ご愛嬌である。Very Akikoなんて、見たとたんに「かわいらしい」と思ったぐらいである。ファンのバナーは一生懸命応援する気持ちが大事で、おかしな日本語英語だってご愛嬌、日本人なんだからいいじゃないか、と私なんかは思う。 


だが、テレビ局がタイトルミュージックや、選手の使う音楽の英語のつづりを間違えるのは困る・・・。こちらはご愛嬌じゃあすまないからだ。いま、ワードドキュメントにはスペルチェック機能があるはずじゃないか。ネットでだって、すぐ調べられるし。ちょっとの手間をかけて間違いを防ぐのがプロの仕事というものである。それとも、バイトの学生にまかせているのかな。


テレビでは世界中の英語を使う人が見ているので、テレビ局の人はぜひ文法をチェックしてから英語を使ってほしい。



これは、フィギュアスケートに限らず、いろんな番組で発見される。夫が日本のテレビを見ていて、突然噴出すのはそんな時だ・・・。




そういえば、旅行中もおかしな日本語英語の看板などを面白がって写真に撮っていたっけ・・・。




夫の撮った写真じゃないけれど、読んだとたんに英語圏の人が爆笑するものをいくつかご紹介。




これはどうやら、日本語能力検定試験会場での掲示のようで、おかしな英語を受験者がなおしているようである・・・・。そうそう、Keep the toilet clean, thank you. が、一番わかりやすいですね。だれかプロに英訳させろよ!というコメントまでついてますよ。




こちらは、your behindの部分が変。「あなたのお尻に向かっていってください」になってしまう。



こちらは、「注意して周りのひとの迷惑になりましょう」になっている・・・。


こちらは、どこかの病院でしょうか。 2番、3番の窓口に行くと、殴られるようです・・・。




このジュースは飲みたくないかも。


LとRを間違えたことで、フレッシュジュースのフレッシュが、肉という意味になっている。それも、食品の肉ではなく、生きている人や動物の肉、という意味の・・・・。


そして、アルコールと言うつづりも間違っているぞ・・・。



また、私のもっている日本の友人からもらった手提げには、可愛い絵とともにGo with me! と大きく書いてあるので、いつもその柄のついている方を内側にして、見えないように持って歩いている。


日本語の「一緒にいこうよ!」を直訳したのだと思うが、英語ではGo with me! とは言わない。 Come with me なのである。 どうして、と聞かれても、答えようがないが、言わないのである・・・。


日本製のグッズには、T-シャツなどもそうであるが、赤面するような英語がプリントされていることが多く、英国人はそういうおかしな日本語英語を見つけるのが大好きである。



しかし、私も簡単な単語のスペルがわからなくなることがあるから、人のことは言えない。



そういえば、ビジネスって、Sが何個つくんだっけな・・・・。ネセサリーは、Cだっけ、Sだっけ、わかんなくなっちゃったぞ、と中学生レベルの単語があやしい。


この間は、小麦粉っていう意味のフラワーと書こうとして、お花という意味のフラワーをつい書いちゃったし・・・。



あぶない、あぶない。



しかし、こういった掲示板やテレビの中での英語の間違いみたいに、ズーッと人目について残るものはともかく、英会話は、文法や発音の間違いを恐れていては、上達しない。


ラテン系の人があっというまに英語が上達するのは、間違いを一切気にしないでしゃべりまくるからである。


文法なんかチェックしてから発言しようと思っていたら、会話についていけない。思ったことを即口に出していくぐらいでないと、英会話は上達しないからだ。


だから、矛盾するようだが、英語の勉強をしている諸君は、間違いを気にせず、バンバンしゃべってください。


大切なのは、コミュニケーション能力ですから・・・。