しかし、この2週間のスケートの不調は見事だった。
コーチがホリデーでトルコに行っていたので、その間は自主練とおもってはりきっていたのに・・・。
まず、仕事が忙しすぎて、無理して昼休みや早朝おきて行ったりしていたのもよくなかったのかもしれない。 頭ガンガン痛かったり、肩がこったりしていたのに、さらにスケートを2時間もやったりして、体調もわるかったのだ。
それにしても、スピンがひどいことになってしまった。
練習すればするほど、へたくそになっていく。
あ~あ、一瞬「スピン、来たか?安定したか?」と思ったのは、本当につかの間の夢だったなあ~。
この数回は、練習すればするほど軸がとれなくなって、転倒までするようになった。 これでは、まったくゼロに逆戻りである…。悲しい。
そして、バックストロークをすれば、バランスを崩して転倒。
バックスリーとダブルスリーを練習すればこれまた転倒。特に、左足のバックスリーがひどい。
転倒につぐ転倒で、首がムチウチ気味になってしまった。左手首もくじいて、かなり腫れてしまった。
ビデオは、自分の記録用に。
そして、大人になってからスケートをはじめたい皆さんに。
こんなに転倒するんですよ~! だから、けっして侮ってはじめないでくださいね~!
スケートに怪我はつきものです。
でも、転倒してもあきらめないで練習してください…。
薄紙をはぐように、時間をかけて上達することはしますから…。
ただし、ちっちゃい子供のようには上達しませんよ、大人は。
少し前の記事にも書きましたが、「スケートは、上達するまでは痛い目にもあうし時間もかかる」
本当にその通り。
それに、失敗は、成功の元。
こうやって記録した自分のすべりを見ると、どこが悪いか、いつもコーチに言われていることができていないかわかります…。
バックストロークで転ぶのは、足首がしっかり曲がっていないから。膝もだけれど、足首がしっかり曲がって、もっと体重が親指の根元辺りにかかっていれば、転倒しないはず。
バックスリーで転倒するのは、回転する瞬間に軸がまっすぐになっていないから。そして体が前屈してしまうから。エッジの上に乗っている体重が、回転と同時につま先寄りからかかと寄りに移動するのができていないから、トウに乗ってしまって前につんのめる。あるいは後ろに行き過ぎて、転倒する。
体幹がしっかりしていないから、上半身がぐにゃぐにゃしてしまうんでしょう。
スピンに関しては、もうちょっとお手上げですが、疲れているときには練習しない方がいいみたい。 失敗を繰り返していると、悪い癖を筋肉がおぼえてしまいそうです・・・。疲れている時は、スピンが成功するための「注意ポイント」がおろそかになって、軸がグラグラに。まだ体で覚えていない証拠ですね。
どちらにせよ、仕事や他の義務をいっぱい抱えている大人スケーターは、体調が悪い時は無理をして練習をしない方がいいようです。 時間をかけても、上達するどころか怪我の元になったり、ストレスの元になるかも。 練習できないとフラストレーションたまりますが、人間、できることには限度があるんだな、と改めて思いました。特にもう若くない人、やっぱり体力には限界が・・・。
ビデオは自分用。そして、転んでも転んでも頑張っている大人スケーターの方と、つらさを共有するために。 転倒していてもあまり痛そうに見えないかもしれませんが、ホントは痛いんですよ~~!!通りかかった素敵なロマンスグレイの紳士にも「大丈夫かい」と聞かれるほど激しい転倒。いやいや、痛いんですけどね…。
ひとつだけ嬉しいこと。
私のコーチいわく、
「あなたは、Brave(勇敢)だから、上達するわよ。リンクには上手そうな人が何人も滑っているけれども、あの人たちは自分の得意なことしか練習していない。一度、彼らのComfort zoneから引っ張り出されたら、案外へたなのよ・・・。あなたは、自分の苦手なことを進んで練習しようとするから、だから伸びるわよ。」
Drag him out of his comfort zone...とは、たしかブライアン・オーサーが、羽生選手のトレーニングを説明する時に言っていたな・・・。
彼の快適なゾーンから引っ張り出す・・・つまり、苦手なエレメンツや苦手な表現、音楽の分野にもチャレンジさせる、という意味で。
得意なことだけをやっていれば安心できるけれども、チャレンジしなければ成長はないだろう。
そして、競技生活においては、No guts, no glory. 根性の無いやつには栄光もない。
さらに、Who dears wins. 果敢に挑戦するやつが、勝利する。
これは、英国軍特殊部隊(SAS)のモットーだそうだ。
上の言葉は、羽生選手のクワドロプル・ループ、トリプル・アクセルの連続ジャンプをみて、夫がつい、つぶやいた言葉である。「彼は自分を誰も手の届かないところに持っていこうとしているね」と。
そうかな、私は羽生君はただ単純に、難しいことに挑戦してできるようになることが嬉しいだけなんだと思うけどな…。あのクワド・ループと3アクセルの連続を跳んだ後の子供のような笑顔をみると、本当に単純に「出来た!ねえ、見た?!見た?」という男の子の顔だったけどな。
わたしなんぞのスケートの練習と比べるべくもないが、それでも私たちだってスケートというけっこう危険なスポーツで上達しようと思うのだったら、少しぐらいの痛みや怪我はつきもの、という覚悟で練習しなくては・・・。ジャンプやスピンだって、ものにはならないでしょう。
そうはいっても大人スケーターは、子供や若者と違って負傷から回復するのには何倍もかかるんだから、気をつけるにはこしたことはないけれど。アダルト・スケーターの皆さん、怪我には注意しながら、頑張りましょうね!