エボラ・アウトブレイク | ロンドンつれづれ

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恐ろしいエピデミックが爆発的に広まっているという。


もともとはアフリカのサルやコウモリから人間に感染したというエボラ出血熱である。2月にアフリカで流行のきざし、その後アメリカやヨーロッパで、エボラに似た症状で入院した患者がいたりして、パニックになっているという。


今のところ、ギニア、リベリア、シエラ・レオーネ、ナイジェリアなどの国で患者が数を増やしているという。



記憶にあるのは、20年ほど前、キンサシャで目だったアウトブレークがあり、その後作られたOutbreak、アウトブレイクという映画で、ダスティン・ホフマンが演じていた映画が、大変にショッキングであった。


ちょうどそのころ、Ebolaという本を原作で読んだ記憶もあり、おそろしい病気だと思ったのを覚えている。感染すると致死率は70-90%。また、アフリカを観光で訪れたドイツ人の家族が鍾乳洞だか洞穴に入り、コウモリの糞などにさわって帰ってきて発病したという例も、当時聞いたような覚えがある。



ただ、この病気は感染から発病、そして死に至るまでの期間が短いため、エイズのように長く潜伏しては他人に伝染させるということが少ない、と聞いた。また空気感染はなく、直接患者の血液や体液、排泄物などに触れた場合に危険度が高く、粘膜や傷ついた皮膚などからウイルスが進入すると、わずか数個の場合でも発病するという。潜伏期間は7日程度。


発病すると、熱、悪寒、頭痛、食欲不振、嘔吐、下痢、腹痛などではじまり、進行すると口腔、歯肉、結膜、鼻腔、内臓など全身から出血、吐血、下血などが見られる。


たんぱく質を分解し、高度の毒を出すため、内臓などの器官や皮膚が崩れるような形になって激しく出血して死にいたる恐ろしい病気で、その血液が飛び散って治療者の目に入ったりするとあっというまに感染するので注意が必要である。


予防としては、アルコールや石鹸による消毒は容易で、手洗いを行い、患者に近づかなければ空気感染はしないものという定義らしい。


このエピデミックが、ヨーロッパやアジアなどに広がり、パンデミックにならないよう、今WHOでは、緊急対策会議を開いて、世界中に注意を呼びかけているらしいが、心配なことだ。




野生の動物は、どんな菌やウイルスを持っているかわからないから、安易に触ったり、近寄ったり、フンに触ったりしないことが大事だ。




特にアフリカや南米、東南アジア諸国などの海外に行ったときには、気をつけなくてはいけない。現地の人なら分かっているリスクを、旅行者は知らないことが多いからである。



南アフリカとケニアに出張に行っていた息子が無事帰ってきた。台風で飛行機の発着にも影響があったので、それも心配だったが。



「ものすごい国だった・・・」とメールがきたが、なにがどうものすごかったんだろう。



また電話で話して聞いてみようと思うが、エボラ・アウトブレイクの諸国への出張でなくて本当に良かった。