スケートのレッスン、負傷編 | ロンドンつれづれ

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イギリス、スケートに興味のある方、お立ち寄りください。(記事中の写真の無断転載はご遠慮ください)

まずは、仙台のゴールドメダリスト・パレード支援Tシャツの売り切れ、おめでとうございます。よかったよかった。かかるお金の額にはおどろきましたが、もっと売れて収益をだして、復興支援になればひょうたんからコマです。


さて・・・・・。 おとといは、ちょっと遠出をして、ストレッタムという町まで電車に乗ってでかけ、5ヶ月前にオープンしたリンクに行ってきた。


同行してくれたのは、3週間前からロンドンで英語を勉強している友人である。


彼女はもう20年近くアイスダンスをやっている人なので、大変に美しくスムースに滑るのだ。なので、教えてもらおうという下心満々で、一緒にでかけたのだ。


(ここは、元々1930年代からの由緒あるリンクだが、建て直したので新しくて広い)



(どちらかというとフィギュアスケートよりはホッケー用の氷だそうである。ちょっと白っぽい)



ところが・・・・・。


とんでもない計算違いであった。


わざわざお休みをとって、仕事をサボって、その美しいステップなどををみっちり教えてもらおうと思って遠くのフルサイズのリンクまででかけたのに、なんと子供がウジャウジャいるではないか!!!


そうだった・・・。よく考えたら、イースター休みだよ・・・・。そして、時間は2時。子供が一番ひましていて、親が「スケートでもいってらっしゃい!!」という時間帯である。


そして、なぜか5,6歳ぐらいのチビっ子たちが、スーパーマンや、スパイダーマン、お姫様などの扮装をして、数十人リンクでこけつまろびつ嬌声をあげているではないか。(学校のクラス3つぶんぐらいが来ていた)お誕生会でもしていたのかもしれない。


しかし、これはうかつであった。平日だと言うのに子供の学校の休みとは、まったく計算違いである。


いやあ・・・どうしようねえ、でももう1時間もかけて来ちゃったんだから、滑らないでは帰れない。


友人も、なんとなく浮かない顔をして滑り始めたが、そこは彼女、大変に上手なすべり手であるから、縦横無尽にはしりまくるウジャウジャの子供をすり抜け、上手に練習を始めたのである。


私はといえば、これは外回りを滑っていては、次々と子供をなぎ倒すことになる、と観念して、リンク中央の人の少ないあたりに陣取り、スリーターンの連続と、バックからのスピンを練習し始めた。


そんなに遠慮して滑っているにもかかわらず、子供たちは、例のペンギンの大きなのを押しながら、こちらに突進してくるのである。5歳ぐらいのスパイダーマンが私にぶつかってこけた。


(Image from Queens Ice and Bowl, London)

それでもめげずに練習を続けていたら、7,8歳ぐらいのお人形のように可愛らしい黒人の女の子が3人ほど寄ってきて、なにか私に問いかけるではないか。


はい?なになに?と聞き返すと、Excuse me, but are you someone famous? といっているではないか。Famous? (有名) はて、なんで私にそんな質問を??? No, of course not..! と答えると、Oh, but you are like a famous ice dancer...! (有名なアイスダンサーみたい) だと。


まあ、なんて可愛らしい!本当にいい子達だよ・・・!おだてられて、ますますこの3人娘は可愛らしく見えたのである。


それで気をよくして滑っていたら(大人でも、おだてられると嬉しいのである)、こんどは大人の黒人の男性が寄ってきて、(ホッケーシューズをはいた上手な人で)、Are you learning from Vicky? (先生はヴィッキーかい?)と聞いてくるではないか。 はい? ヴィッキー? No,no,I am not taking lessons here....(ここでは習ってないんで) というと、「ああ、でもヴィッキーの滑り方にそっくり。そう、そう、それで良いんだよ、その調子!」と褒めてくれた。


あとから、子供の1人にレッスンをしていたから、このリンクのコーチのようである。これで、ますます気をよくして練習したのである。


しかし、2時間も練習したらへとへとになったので、切り上げた。


この日は、さらにいつものホームリンクで個人レッスンとグループレッスンを組み込んである。


もう、仕事サボって、やる気満々である。


個人レッスンでは、スピンの練習(3回転ほどはできるようになってきた)、モホークターンの磨きこみを時計回り、反時計回りに徹底的に練習、だいぶスムースに流れるように足を踏みかえられるようになった。ダニエルというこの先生は、アイスダンサーなので、スピードをだしてガシガシ滑る私のやり方が気になるようである。「もっと、流れるように、氷をけずる音を出さないで!」と細かい。(が、役に立つ)


そしてグループレッスンでは、バックストローク、片足でスネークという、エッジの切り替えと膝の屈伸だけで後ろにすすむ、高難度の技を・・・。これはとてもできなかった。くだんの友人は、かるく難なく、すいすいとバックストロークをやるのである・・・。いいなあ。でも、経験と年数が違うのだから、同じにできるはずはない。


そして、ダブルスリーターン、フォアアウトサイドでターンしてバックインサイドからまたフォアにターン。この、バックで進みながらスリーターンでフォアにもどすこつが、どうしてもつかめない・・・! 一応回るのだが、そのあと体重がまえのめりになってしまってトウピックでフロウを止めてしまうのだ。これはもう、しつこく練習して体が覚えるしかない。


グループレッスンが終わった後、モホークやバックスリーターンの自己練習をしていたら、疲労からか3回ほど激しく転倒。そのたびに、後ろに転倒したので、頭を守ろうとして左に体をひねって左手を突くので、左手首と親指の付け根のあたりを何度も打撲して、帰るころにはかなり腫れと打ち身がひどく、親指が痛くて動かせないほどだった。


色々おだてられていい気になって、難しいことに挑戦したが、やっぱり1日に4,5時間滑るのは、この年ではきついのだ。最後の1時間は、転びまくりだった。もう足が言うことを聞かないのと、頭も疲れて先生に言われたことに集中できなくなるのである。


今も冷やしてシップをしているが、今回はちょっと傷む。骨折はしていないと思うけれど・・。骨折していたら、こうやってキーボードを叩くことなど不可能であろう。でも、最後の転倒は、手首、肘、そして肩に順番に激しい衝撃があったので、今でも肩がいたくて、腕を上げられない。これは、ここ最近で一番ひどい負傷である。


でも、きっとまた2,3日ですっかり回復して、「さ、スケート、スケート」と言っているに違いない。



あ、そうだ、トランポリンも注文しちゃったしね。


ジャンプの練習、本格的にする気、まんまんである・・・。あぶない、あぶない。