ドーン、最大のヒット曲

♪Tie a yellow ribbon round the ole oak tree と歌う軽快なナバーのこのタイトル、山田洋次監督の映画『幸せの黄色いハンカチ』と決して無関係ではありません。

「幸せの黄色いリボン」のモトネタは、ニューヨークポスト紙の記事を下敷きにしたもので、映画のほうはピート・ハミルの「Going Home」という小説を原作としています。

どうやら共通しているのは、刑務所を出所する男が自分の帰省を歓迎してくれるかどうかをリボン(またはハンカチ)に託して示してほしいという物語です。

ボクは山田洋次監督作品をテレビで部分的しか観た記憶がありませんが、迎える家に張り巡らされたロープに結ばれた無数の黄色いハンカチのシーンが忘れられません。


「幸せの黄色いリボン」のほうは1973年にロックの嵐が吹き荒れていたアメリカから生まれた軽快でハッピーなナンバー。

演奏グループはドーンで、中心人物トニー・オーランドのヴォーカルが世界中でヒットしました。どの世代にも共通して歌えるヒットソングがあった幸せな時代ですね。




ドーンのオリジナル・ヒットと並んでカヴァーで人気を博したのは、ペリー・コモ。この温かい物語と、ペリー・コモの温かい歌唱が見事にマッチしていて、ボクは大好きでした。

ペリー・コモの静止画です。




同じ曲をフランク・シナトラが歌うとこうなる、という見本です。付いている動画は別物ですが、歌はボントに素晴らしい!





60年代にも人気のあった大編成コーラス・グループ、レイ・コニフ・シンガーズのカヴァーもヒットしたそうです。こういうコーラス・グループも、最近はトント聞かないですね。こういうコーラスが求められない時代なのでしょうか。




この曲は、世界で多くのカヴァー盤を生みました。また演奏でカヴァーした歌手も数多くいます。

台湾が生んだ鄧麗君も、1976年の香港でのコンサートで歌っています。日本名、テレサ・テンです。




この手の2拍子ソングは、リズムが単純で凝っていない分、聴く人にストレートに入ってきます。

でもJ-POPによって複雑化した楽曲の構成に慣れた現代の若者には、こういう♪ズンチャ・ズンチャのリズムがダサく聴こえるのだとすると、寂しい気がしますね。