富岡製糸場(群馬県富岡市)
上信越自動車道を通るたびに、繭の形をした大きな看板が気になっていました。
その看板には「富岡製糸場を世界遺産に」と。
軽井沢を朝に発ち、次の予定まで少々時間的余裕があったのでこの「富岡製糸場」へ立ち寄ってみました。
富岡市市役所近くの市街地の真ん中に、この「富岡製糸場」がありました。
明治政府の掲げた二大国策「富国強兵・殖産興業」の一翼を担うべく、
明治5年(1872年)、官営工場として建てられました。
その当時の建物がそのまま残されていることから、平成17年7月には「国史跡」として、
今年平成18年7月には「国重要文化財」として指定されました。
正門をくぐり、受付で名前と住所を記載すれば、誰でも無料で見学できます。
現在は建物外観しか見ることができませんが、今後中の見学ができるよう検討中とのこと。
一番最初に目に飛び込んでくるのが「東繭倉庫」。
フランス積みされたレンガを木材の骨組みで支えるという和洋折衷方式の木骨レンガ造りという工法。
長さ104.4m、幅12m、高さ14mという大きさ。
正面から 裏側にはベランダが
鉄枠のガラス窓や観音開きのドアの蝶番などは、フランスから輸入されたとのこと。
中で書類を整理している方がいたので、声をかけて中を撮らせていただきました。
今での骨組みの木造は丈夫そうで、古さを感じさせません。
近代日本の幕開けが、この建物から始まったのかと思うと感慨無量でした。
管理事務所が入っている「2・3号館」も明治初期の建物。
2階にはベランダ風の廊下が付いたコロニアル様式の住宅建築。
貴賓室などもあるとのこと。
奥に進むと、こちらも明治5年に建てられた「製糸工場」や、
明治政府に雇われフランスの近代的な製糸工場を造ったポール・ブリューナの邸宅「フリューナ館」なども。
製糸工場 ブリューナ館
明治の幕開けというと横浜がパッと浮かびますが、レンガ造りの建物ではこちらの方が建築が早かったとのこと。
そして昭和62年3月まで操業していたとのことで、ビックリ!!
非常に興味深く、新鮮な感動を覚えて帰ってきました。
遠方から来たとのことで、事務員の方々が親切に対応していただき、ありがたかったです。
○「旧官営富岡製糸場(片倉工業株式会社)」
住所:富岡市富岡1番地1
電話番号:0274-64-0005
休場日:月曜日(祝日の場合は、その翌日)
開場時間:9時~16時30分 駐車場あり
見学料:無料(受付は事務所の方でお願いします)