銀座テアトルシネマで、コレ観てきました。
「ペーパーバード -幸せは翼にのって-」。
スペインの映画で、原題は「Pajaros de papel」。
スペイン内戦からその後のフランコの独裁政権下にあったスペイン、マドリッドを舞台にした
コメディー役者のふたりと、孤児になった男の子の物語。
世界が第二次大戦中にスペインは国内が政治と歴史が複雑に絡み合ったことで勃発した内戦に
苦しむ。内戦には国際旅団としてヘミングウェイが参加し、ピカソは『ゲルニカ』を描いた。
内戦に続くフランコの独裁政権は、(独裁政権にありがちだが)言論や思想統制の取締りが厳しく
その中で、内戦により妻子を失ったコメディアンは、ピリッと風刺を利かせた歌、ダンスを披露。
とうぜん軍部からは目を付けられる。
しかしこの映画で「へ~」っと思ったのは、「感情の抑制」だ。
この部分の観客への見せ方が、ちょっと日本的。
この映画、いいよ
ラストに出てくる「老人」。
監督エミリオ・アラゴンの父親だそうだ。
サーカス・アーティストという彼の演技は、本当に彼自身がこの映画に描かれた人生そのままを
生きてきたのではないかと思わせられるほど味があり、かつ自然である。
このシーンを観るためにこの映画全編を見たといってもいい、満足のラストだ。