天王山・・・高校3年の時「夏休みは天王山やから、この時期シッカリ勉強するんやぞ」なんて
先生方が私たちにハッパをかけていたのを思い出します。
大阪と京都の境にある天王山のふもと。
現在「天王山トンネル」が通っているこの辺りは、
かつて羽柴秀吉と明智光秀がぶつかった歴史ある土地で“山崎”と呼ばれています。
この地にあるサントリー山崎蒸留所。JR京都線のすぐ脇にあります。
ワタシは阪急大山崎駅で降り、そこから北西に向かって5分程のJR
阪急、JRに乗っていると必ず見える建物。
しぶい赤レンガ色の落ち着いた雰囲気は、大人の飲み物・・・というウィスキーのイメージを、そのまま体現しているようです。
雨の予報が出ていた今日は素晴らしいお天気♪
すぐ後ろに迫った天王山を背に、工場周辺は竹も多く、ふりそそぐセミしぐれの中、木陰に避難。
芝生の上でねっころび、涼を求める~。右は受付。
12時からの会に参加。
日本の名水百選にも選ばれている、山崎の水。
“離宮の水”と称えられ、かの千利休も求めたという水、
「仕込水」と麦を合わせて出来た麦汁。
ここにサントリーに相応しいウイスキーにするべく厳選された酵母を入れ、発酵させてゆく工程は、ビールの製造過程とほぼ一緒。
圧巻が、次の工程。巨大な蒸留釜で2段階にわけ蒸留してゆきます。
巨大な釜だ~
平日でどの釜も稼働中。さすがに少々暑い
丸い形や、円錐のようにまっすぐな形・・・中で対流を起こすか起こさないかでも味が異なってくるのだそう。
ここで出てくる蒸留されたばかりの“ニューポット”と呼ばれる液体はまだ透明。ただしアルコール度数は70%!!
さて、ウィスキーはどこで琥珀色になるのでしょうか?
これらをオーク材で作られた樽につめ、寝かせます。
この樽のタンニンの色素によって琥珀色に変化してゆくのだそう。
「樽は生きもの」といわれる通り、作られて間もない樽からは早めに中味が取り出され、
2回、3回・・・と使われてゆくうちに、練れて長期熟成に最適な樽へ育ってゆくのだそう。
樽の寿命は大体50年とのことでした。
空調を整えていないこの貯蔵庫で、山崎の四季を感じながら眠る樽。
樽の隙間を通って少―しずつ蒸発。
この現象は「天使の分け前」というステキな呼び名がついている。
ここまででも「ウィスキーの香り」の中を潜り抜けてきたのですが、
この樽の貯蔵庫内はアルコールに弱い人には少々キツイようです。
(一足先に表に出た方がおられました。
ガイドの方もちゃんと「ご気分悪い方は仰って下さいね」と声をかけてくださいます)
蒸留所が出来て1年たった1924年の樽が残されていました。
中味は2000年に取り出されたそうですが、その時中の液体は1/3以下に減っていたそう。
こうやって生まれたウィスキー。
「山崎」と、甲斐駒ケ岳の蒸留所で作られた「白州」の2種を飲ませていただきました。
(写真の左は、山崎の水。右がウィスキーです。)
「山崎」がすんなり軽い感じである反面、「白州」は一口目、クセがあるなぁと思ったんですが、
二口三口飲むうちに、それが美味しさに変わります。
山崎のロゴの入ったウィスキーグラスとプレミアムモルツロゴの入ったビールグラスを頂きました!!!
(私はウィスキーグラスをチョイス)有難うございました!
ちなみにワタシ、「サントリー」の社名を創業者「鳥井信治郎」氏の“鳥井さん(トリーサン)”を
ひっくり返して“サントリー”にしたのだと信じておりましたがガセネタでした。
サントリー以前の寿屋時代に造っていた赤球ポートワインの赤球=太陽=SUN。
この「SUN(サン)」と「鳥井(トリー)」を合わせたものだそうです。
大変失礼しましたー (*゚ー゚)ゞ