前々回、自己責任論について書きましたが、この問題は結構重要だと思うのですがどうでしょう?自己責任論というのは支配者に非常に有利な発想です。どんなに過酷な現状でも「しょうがないじゃないか。それは自己責任。」で済むからです。改善する必要もありません。現状追認で思考停止していればいいのです。
アベノミクスで会社が倒産しても経営者に能力がなかったので倒産したのは自己責任。
津波の被害に会ったのも沿岸部に住んでいたので自己責任。
地震で建物が倒壊して下敷きになっても自己責任。
政治が悪いのは選んだ国民の自己責任。
だから我々(支配者層)は悪くないんだよ。
とこうなるわけです。さて、人質事件ですが、まだ進行中なので迂闊な事は言えません。しかし、ネットなどで自己責任論を掲げる人達の主張をまとめるとこういう事でしょうか。
今回は危険だと分かりきっている地域に自ら望んで行ったんだ!本人も命の危険があることも分かっている。それで捕まった。つまり自業自得だ。もっと言えばただの馬鹿だ。お花畑だ。馬鹿は救う必要無いよ。
大筋ではこんな所でしょうか。この主張凄く怖くないですか?私はこれは将来への布石なんじゃないかと思っています。
危険を承知で自ら望んで死地に赴く人は死んでもしょうがない。
なんだか確かに説得力があるようにも聞こえます。でもこの主張、ほんのちょっと拡大解釈すれば自衛隊員も当てはまります。日本は徴兵制じゃあありませんから、自衛隊員は自ら志願して入隊してます。となると将来集団的自衛権の絡みで海外派兵されたとしてもそれは自己責任です。そこで命を落とすことになっても勿論自己責任。だってそれは本人が決めた事ですからしょうがないでしょ?
そんな事はない。自衛隊を足蹴にするようなことはないという人もいるでしょうが、この自己責任論はどんどん酷くなっていっています。今では人質になれば家族もろとも罵倒される時代です。こんなの昔は考えられなかったでしょ?このまま自己責任論が拡大解釈され続ければ、自衛隊だってただの捨て駒ですよ。
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