日本の家電業界の業績を悪化させた要因の一つに間違いなくMUSEと呼ばれたアナログハイビジョンという規格があるだろう。
MUSEはNHKが日本の政府、企業を巻き込み、多大な時間、費用を浪費させた腐れ規格である。
NHKが我々の税金や企業の金をMUSEのために腐る程使わせた挙句、最終的には廃止という運命になったものである。
日本がMUSEという取り立てて何の取り柄も無い腐れ規格のための環境整備や技術開発に驀進している間に、欧米では今主流のMPEG技術を開発しそれを世界規格にまで押し上げ、その結果としてIT革命の一翼を担うことになったことは周知のことである。
日本はMUSEという先の無い底なしの腐れ規格に邁進したためディジタル化に乗り遅れ、そして多大な人的資源と時間、金を浪費してしまい、それが今の家電の低迷の一端となっていると私は思っている。
MUSEを押して来たNHKと日本の政府の責任は非常に大きいと言わざるを得ないだろう。
日本は4K放送を始めることを決定したが、私はこれはまたしてもMUSEと同じような運命を辿るような気がしてならない。
今のハイビジョン放送ですらフルハイビジョンテレビで観ているものは少ないのに一体誰をターゲットに放送するのか全くもって不可解である。
それに今のハイビジョンにしてもそのパフォーマンスを十分に使い切っていない。
まだまだソース画像が汚いし(安物のハイビジョンカメラを使っているのだろう)、エンコードもまだまだ甘い。
今のハイビジョンをチューニングすれば画質はまだまだ上がるはずで4K放送なんてものは必要ない。
ハッキリ言って4K放送はMUSEと同じ運命を辿るような気がしてならない。
そしてそうなった時、まさに日本の家電業界に止めを打たれる時なのかもしれない。