外国人ツーリストは日本に来て私のような失敗をした事があるだろうか。あるとしたらどう対処したのか是非知りたいところである。

まずはよくある「時価」。私が行く寿司屋に「時価」の張り紙はない。きちんとあわび350円、中トロ250円などと値札が壁に張ってあり、(この中トロ、いくら取られるかとビクビクしながら食べる事もなく、明朗会計でストレスフリー、全くもって快適至極。


時価は高い、コワイ、と大抵の日本人なら知っている。知っているはずの日本人でも1度や2度はひっかかった事があるのではないだろうか。私がそれだった。


勝浦のクアハウスに行った時のこと、昼どきだったのでJR勝浦駅前の料理屋に入った。豪華でも清潔でもなく、普通のよくある地方都市の垢抜けない料理屋。そこにキンキの煮付け時価とあって、この店構えじゃそう高くはあるまいとタカをくくって頼んだら確か合計で6000円以上も取られて大失敗だった。ここが立派な店だったら警戒して「あの、時価ってありますがおいくらなんですか」と聞きにくくてもきちんと聞いてから注文するところである。


京都に川床というのがある。ここで食事をすると高いとは京都の人なら誰でも知っているそうだ。私は知らなかった。20数年前、貧乏なアメリカの男と2人、あまり立派でない鳥なべの店に入ると、メニューは鳥鍋のみ。値段は書かれていない。仲居さんが脇につきっきりでサービスするので、途中で(しまった!これは高いかな)とイヤな予感がした。最初に値段を聞いて入ればよかったのだが、ここも店構えからそんなに高いはずはないと見くびったのがいけなかった。案の定当時2人で2万も取られた。頭からザッと冷水を浴びせられたような気がしたのを今でも覚えている。


日本はどうしてメニューに値段を書かないのか?どうして突き出しなんて物を勝手に出しておいて金をむしり取るのか?外国人ならこういうナンセンスは納得しがたいと思う。テーブルチャージ200円とか、ミニマムチャージ(最低注文金額)2000円とするなど、どうして客の立場に立ってもっとわかりやすくやってくれないのか?料金でトラブルになる外国人、いないのだろうか?


私はフィレンツェの駅前のリストランテでずらりと並べられた料理からミネラルウォーターとサラダのみを食べた時にとんでもない金額を請求された事がある。どうも食べ放題の店でどれだけ食べても同一値段だったのだ。そんなお金、持って来ていないと財布を開けて見せると「マンマミーヤ!チャオ!お金は要りません!」と追い払われた。ラッキー!