バーレスク | 今日もこむらがえり - 本と映画とお楽しみの記録 -

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備忘録としての読書日記。主に小説がメインです。その他、見た映画や美術展に関するメモなど。

 

2010年 アメリカ

スティーヴン・アンティン 監督

原題: Burlesque

 

 

何度も繰り返し観た大好きな映画。久しぶりに観たくなりました。ミュージカルではありませんが、ロサンゼルスのナイトクラブのバーレスク・ショーが舞台なので、華やかなショータイムのシーンがふんだんで、豪華なエンタメショーを鑑賞しているようで、ウキウキと「ハレ」の気分になれる一本。バイオリズムが下降ゾーンにあった時期は、そりゃもうアホみたいに繰り返し観ては気持ちを上げていました( *´艸`)。

 

ストーリーは至ってシンプル。アイオワ州の田舎町でくすぶっていたヒロイン、アリ(クリスティーナ・アギレラ)が歌手になる夢を追いかけて閉塞的な日々を飛び出しロサンゼルスへ。そこで偶然出会ったナイトクラブ「バーレスク」でのショーに魅せられて、そのステージに立つことを目指すサクセスストーリー。それに加えて、運命の恋人との出会いもアドオン。エンタータイメントがメインの作品なので、ストーリーはシンプルに分りやすく、ハッピーエンドで大正解(^◇^)。

 

洋楽シーンについてはあまり詳しくないので本業の方での彼女のことはよく知らないのですが、才能溢れる歌姫クリスティーナ・アギレラが演じるアリが、とにかくキュートだし歌もダンスも上手いしで、スクリーンから彼女の魅力が溢れてこぼれまくります。ウエイト増減のフリ幅が半端なく大きくてびっくりするようなドスコイになってみせてはゴシップを賑わすアギレラ姉さんですが、この映画では細いけれども肉感的ですばらしいナイスバディ。どの色が本当の彼女の髪色なのか知りませんが、この映画でのブロンドもよく似合っていて魅力ポイントアップです。

 

もう一人の主役は、「バーレスク」の経営者兼歌手のテスを演じた、アギレナ姉さんの大先輩、貫禄の大御所シュール。迫力です。シュールとアギレナ、世代違いの存在感溢れる歌姫対決が迫力満点、見どころのひとつ。そして、アリのサクセスストーリーと共に軸になっているのが、経営難に陥っている「バーレスク」の救済作戦。今月の返済が出来なければテスはクラブの所有権を失ってしまいます。

 

そして、はい、ありがちなお約束のロール。見た目紳士的だけれども自分の野心でしか行動しないお金持ち男、女好き(笑)。クラブの常連客で不動産業を営む富豪のマーカス(エリック・デイン)は、経営難を救うために好条件(自称)でクラブを買い取ろうとしつこくオファー。勿論、ほんとうの狙いは別にあるのですが・・・。欲望の塊、マーカスはクラブのトップ・ダンサー、ニッキ(クリスティン・ベル)と良い仲ですが、アリがチャンスをつかんで舞台にたつようになると早速口説いてきます。そんなわっかりやすーい男を演じるエリック・デインは、(パトリック)デンプシー王子と同様、ドラマ「グレイズ・アナトミー」のマーク・スローン役でお馴染。

 

トップ・ダンサーのニッキは、”今の女王様”にありがちな我儘女で傲慢。遅刻、すっぽかしの常習で素行は悪くても、マーカスという後ろ盾もいるしトップの自分の座が揺るがないと思いあがってる嫌な女。アリのことも、田舎女と馬鹿にして無視しますが、アリがチャンスをつかんで輝き始めると急に危機感を覚えて陰湿な嫌がらせをして蹴落とそうとします。これもいかにも、パターン( *´艸`)。でもちゃんと最後は、昭和の青春漫画で言えば「ボッコボコに殴り合ったあとお互い海辺に倒れ込んで夕日を見ながら肩抱き合ってワッハッハ」的な展開もありますよ~^^。

 

このニッキを演じたクリスティン・ベルが、「ヴェロニカ・マーズ」と同一人物とは全く気が付かなかった!Σ(゚Д゚) 髪色も雰囲気も全然違う~。役者だなぁ( ゚Д゚)。ちなみに、アナ雪のアナの声も彼女だそうです。「バーレスク」では、基本的に口パクで踊る役だから殆ど彼女が歌うシーンはなかったけれども、歌ウマさんなんですねー。ちなみにドラマ「ゴシップ・ガール」の、ゴシップ・ガール(声だけ)も彼女だったんですって。

 

最初はテスにちっとも相手にしてもらえなかったアリ。でも根性!ポジティブ!夢を信じる!で、無理やりまずはウエイトレスとして働き始めてチャンスを伺います。ドリンクを運びながら舞台の上のショーを横目で見ながら一緒に踊って振付を覚える姿もキュート。ついに産休に入るダンサーの代役オーディションに割り込みテスを納得させてダンサー入り。嫉妬したニッキの嫌がらせの災いが転じて、誰も期待も想像もしていなかったアリのパワフルな歌声と度胸を披露することになって、それまでは口パクが身上だったショーで初めてテス以外の例外、アリの生歌とダンスのショーが作られることに。新しいスターの誕生♪

 

次々と企画されるアリが主役のショーの数々が、とってもゴージャス♪特に、マドンナの「マテリアル・ガール」をオマージュしているような「I'm a Good Girl」は、アリがショーガールとして新しいステージに飛躍するショーでもあって、キュート炸裂でお気に入りです(*'ω'*)。

 

ショーに出られて、歌ってダンスできて、夢が叶って有頂天のアリだけれども、ダンサー仲間のガールズたちには俄かには受け入れてもらえず、仕事上がりにみんなで食事に繰り出すのにも置いてきぼりでショボンとすることも。アリのことを色々と否定しながらも気にかけているテスが気が付いてテス流に慰めるシーン。母親を知らないアリに、テスがメイク・レッスンをするシーンも好き。

 

ラブも忘れちゃいけませーん(笑)。クラブのバーテンダー兼ピアニストとして働くジャック(キャム・ギガンデット)は、同じ地方出身者で夢を持ってロスにやってきたという共感もあって、アリに何かと優しくしてくれます。何といっても、アリって、つい放っておけない子犬のような愛らしさとピュアネスの塊なんですよ~。ジャックだって、テスだって、誰だって自然と気にかけちゃうものがあるんですよね。そういう魅力も十分表現されています。

 

仕事中はメイクアップしてるから、田舎から出てきたばかりのアリはてっきりジャックはゲイだと思って安心して頼りにするのが始まりで、気の置けない親友、恋人、と関係が変化していきます。そこに、ジャックの婚約者や、マーカスの横やりといった適度な”障害”が振りかけられてラブ・ストーリーも分りやすく気持ちよく盛り上がっていきます^^。てか、こんな甘い熱視線で見つめちゃヤバいですって、ジャックさん(笑)。

 

ジャックとの恋愛が最高に盛り上がっているタイミングでの、バーレスクでは珍しいしっとりバラード「Bound To You」は、衣装も歌も美しくてウットリ。

 

ところでテスの片腕、最高の親友でパートナー(但しゲイなので恋愛関係はなし)のマネージャー的役割ショーン(スタンリー・トゥッチ)のキャラもかなりお気に入り&ショーンとテスの関係が最高です。いいなぁ、こういう、着かず離れず長年付き合っていける相手がいるって^^。

 

最後は、ついに万策尽きていよいよ明日で破産、、、と追いつめられたところで、アリが起死回生の情報&閃きを持ってテスのところへ駆けつけてきます!ここから一気に、「エリン・ブリコビッチ」的な瓢箪から駒の大逆転劇。俺様マーカスの鼻を見事に明かしてご機嫌の大団円でスカっと爽やかフィナーレ( *´艸`)。

 

胸のモヤモヤが全部スッキリしたところでのフィナーレのショー「Show Me How You Are Buresque」はもう最高潮の盛り上がり(≧▽≦)。

思い出してまた気分が盛り上がってきたので(笑)、You Tube動画もはりつけちゃおー♪

 

 

もう、エンタメ・ショー作品として減点どころのない完璧な作品(*'ω'*)。観おわったすぐ後にもう一度観たくなる一本です。そして観る度に、あーやっぱりサントラ欲しいかも・・・と思うのです(笑)。繰り返しになりますが、何をおいてもまずはクリスティーナ・アギレラありき、クリスティーナ・アギレラ万歳な作品です。こんなに自分がキラキラ輝きまくる、自分の為にあるような映画に出演できて、作品としてずっと残るなんて、なんて羨ましい・・・(´ω`*)。暫くは頭の中が「バーレスク」サントラ状態です^^。