ターミネーター | 今日もこむらがえり - 本と映画とお楽しみの記録 -

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備忘録としての読書日記。主に小説がメインです。その他、見た映画や美術展に関するメモなど。

 

1984年 アメリカ

ジェームズ・キャメロン 監督

原題: The Terminator

 

 

先日WOWOWでターミネーター・シリーズを一挙放映していたので録画しました。ちょっと予定外の忙しさとストレスと季節柄により体調崩して1日ダウンしてしまった日に、ひとまず薬飲んで寝まくって少しリカバリしたところでベッドからリビングのソファに移動し、ターミネーター祭りを開催。ここのとこころ映画でも本でも、戦争とか、殺人事件とか、中年後期での孤独とか、どれも面白かったとはいえ内容が若干Heavyなものや女性が主役もしくは女性向けの作品が多かったような気がするので、久しぶりにザ・アメリカ、ハリウッドの真骨頂のようなSFアクションものが新鮮でいい気晴らしになりました^^。

 

それにしても製作年を見てびっくり。もう30年以上前なんですね。ある程度大人になってから観たような気がしていましたが、まだ全然子供だったんだΣ(゚Д゚)。しかし早い。早すぎる・・・光陰矢の如しどころか、リニアの速さ。OMG。確かに、当時はすごいな!最新!と感動した映像ですが今見るとSFXも稚拙だし古臭いし、コンピューターも産業ロボットも黒い画面に緑色のドット文字のコマンド。「わたしは真悟」の世界観に似ています(ということは、「わたしは真悟」の時代設定もこのくらいということ?)。当然ガラケーも、ポケベルすら存在しないし、未来の場面でもテレビがブラウン管。なのに、まったく古臭さを感じさせないエターナル性。脚本も映像も本当にすごい。キャメロン天才。

 

人工知能スカイネットが統率する機械vs人類の戦いにより人類滅亡の危機に面した2029年から、人間型の殺人アンドロイド「ターミネーター」(アーノルド・シュワルツェネッガー)と、それを追うように反乱軍の戦士カイル・リース(マイケル・ビーン)が時間転移装置を使って1984年のロサンゼルスにやってきます。路上に突然稲妻と光と共に素っ裸の筋骨隆々男が出現するシーンはあまりにも有名。

 

反乱軍のリーダーであるジョンに脅威を感じ始めたスカイネットが、ジョンの存在を消すために彼の母親サラ・コナー(リンダ・ハミルトン)を、ジョンを身ごもる前に暗殺しようとするターミネーターと、ジョンが無事に誕生するようサラをターミネーターから守ろうとするカイル。未来からやってきたとはいえ、生身の人間のカイルとごく平凡なウェイトレスのサラと、未来の最新殺人マシーン。どう考えても圧倒的に不利な戦い。まるで不死身のターミネーターにどんどん追いつめられて、いったいどうすればいいの、どうなるの、と最後までハラハラドキドキの連続。顛末をわかっていても、その緊迫感は健在でした。

 

普通のおねーちゃんから戦う女になる宿命を背負ったサラ。リンダ・ハミルトンが初々しくてよかったですねー。ターミネーターで有名になった後、日本でも放映されたテレビシリーズ「美女と野獣」に主演していたんですが、ご存知の方いらっしゃるでしょうか?

 

所謂ベルと野獣のおとぎ話ではなく、現代のNYK(だったかなぁ?)を舞台にしたSFファンタジードラマですが、リンダ・ハミルトンがすごく綺麗で野獣役のロン・パールマンもすごくよくて、内容も面白かったんですけれど、それっきり二度と再放送もレンタルも見つけられず今日に至るんですよねー。途中部分しか見られなかったので結末も気になるし、いつかもう一度みたいと、今でも思っているんですけれど(´・ω・`)。

 

シュワちゃんも、さすが若いです!青いぜ、と言ってもいいほどお肌もツルツルやん、とツッコミそうになりました(笑)。この頃のシュワちゃんは、演技力よりも肉体重視の役が圧倒的に多かったですよね。

 

今見てもやっぱり抜群に格好良くて素敵なマイケル・ビーン。そりゃ、こんな人に命はって守られて、あんな切ない目で見つめられたら、誰だって恋に落ちるし妊娠もするというものでしょう。私も解かりやすく、このカイル役でマイケル・ビーンの大ファンになりましたっけ( *´艸`)。マイケル・ビーンが格好良すぎて、同じ年代で同じように面白かったSF映画の金字塔「ブレード・ランナー」のハリソン・フォードを、記憶の中でマイケル・ビーンに書き換えちゃっていたくらいです(笑)。あれ、マイケル・ビーンって「ブレード・ランナー」出てなかったっけ?と本気でいぶかしんでしまいました・・・^^;。


銃を撃っても打っても、表皮組織ぶっとんで機械の骨格丸見えになっても動じず無言でせまりくるシュワちゃん。無表情で人間ぽさが皆無なもんで本物のアンドロイドに見えて本気で怖かったです。キョーフ。最後、体組織が全部焼けて金属製の骨格標本みたいになってさえも、シュワちゃんが追ってくるようにしか見えませんでした(笑)。


最後のシーンも、すごく印象的で象徴的。ウエイトレスの制服姿のサラとまるで別人、強い覚悟と意思を湛えた表情のサラ。メキシコの荒野のガソリンスタンドで「嵐がやってくるよ」と言われて、遠くを見ながら「ええ。知っているわ」と呟くところはもう、何もいえねー!な感慨マックス。この時に少年から買ってあげたポラロイド写真が、巡り巡って未来のカイルが見てサラに憧れるきっかけになるという仕掛けも、最高です。

30年以上経過しても色あせない面白さ。やっぱりすごい映画です、ターミネーター。昔にも何度も観た映画ですが、今回数年ぶりにまた観て、改めて圧倒されました。この先10年後も変わらず輝き続けているに違いありません。