砂ぼうず
― 関東大砂漠
動く物はなにもない
草木も生えない地獄である
何の装備もなく
この地獄にほうり出されたら
人は半日で死ぬ ―
暗黒時代と呼ばれる“西暦2xxx年”、大規模な戦争により人類の文明は滅びた。
それから1000年の後、深刻な砂漠化が進んだ地球は、水は渇き、植物は枯れて、地球上の生態系に大きな影響を及ぼした。
日本も砂漠化しており、「関東大砂漠」と呼ばれている。
生き残った人々は地下水を掘り、互いに寄り添うようにしながら暮らしていた。
そんな人々の暮らしを助けるために、「便利屋組合」という組織が存在する。
その名のとおり、“なんでもやる”仕事だ。
この物語の主人公である水野灌太(みずのかんた)は、西オアシスの便利屋組合・「無限屋」に所属しており、砂漠で暮らす人々から寄せられるさまざまな依頼を受けて生計を立てていた[…]
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