【アマチュアとプロの評価】 | カメラマンの独り言

カメラマンの独り言

「カメラマン」「経営者」としての独り言を
だらだらと、そしてつらつらと書いています。

昨年の秋口から、撮影修行に来ている人がおります。

当然ここも読んでいるので迂闊な事を書き放題なのですが(ドS)、約半年ほど見ていて「私が彼から学んだ事」を書きます。

その「彼」、わかる人にはバレバレだけどいいかなっと(笑)。

-----

彼はそれまで写真やビデオを「趣味」として楽しんでおりました。

まぁクリエーターなどが順当に通る道なんだけど、当時いろんな人から「撮影が上手」「編集が素敵」と誉められ楽しくなり、本格的にやってみようかと足を踏み入れたわけです。

ちなみに彼は「撮影先の出演者」で、撮影後に「修行させて欲しい」と言われ今に至ります。

まぁ、自分がこの道に踏み込んだのとほぼ同じ流れかな(笑)?

-----

さてさて、実は彼、私(松本)に対して全く「前情報」が無く、ここのブログとかFacebook、果ては噂や悪口(笑)さえも知らなかったようで、とにかく「免疫」がありませんでした。

その状態でいきなり私と撮影に行く。

撮影した写真を整理しつつ「あれやこれや」と指摘する。

彼は髪の毛が真っ白になるくらい、ものすごく凹み、落ち込んでいたのが印象的でした。

で、カメラマンに限らずクリエーターの方々はお分かりかと思いますが、いわゆる「ハイアマチュア」の頃って「誉められる」んですよ。

そして誉められる事で「自分は上手いんだ、センスがあるんだ」と思い、「じゃぁプロになってそれで頑張ろう」と足を踏み入れる。

彼が修行に来た目的は「もっと上手になりたい」だったんですけど、私とのあまりにも差がある「技術やセンス」に打ちのめされたんですよね。

アマチュアが修行としてプロの現場に来ると、それまでは技術的にもセンス的にも「1番上手」だったのが「最も下手な立場」になってしまう。

それに耐えきれず、ここで「辞める人」って本当に多いんです。

彼の場合は、私が「鞭と鞭」を上手く使って現在も続けているのですが(おい)、相変わらず撮影に行くたびに毎回毎回凹んで落ち込む。

最近では、一緒に撮影行ったときに「今日はどこまで凹ませられるかなん♪」って楽しみになりつつありますが(笑)。<基本ドS

-----

さて、何故凹んで落ち込んだかを考察すると、それまでの彼は「プロとは何か」を知らなかったからだろうと思います。

今までなら「友人知人」を「ある程度失敗が許される撮影」だったのが、ここに来て「全く知らない人」を「失敗が許されない撮影」をしなければならなくなった。

特に学校や幼稚園の撮影なら、プロなら確実に撮影してくれると信じている「目に見えないクライアント(例えば保護者)」が存在している。

そして「誉められる」より「叱られる」方が多くなる。

果ては、誉められる自信を持って撮影した写真が、こてんぱんに言われてしまう。

この業界…、本当に「恐ろしい世界」なんですよ…。

-----

ここからが本題。

ブログに何度か「プロカメラマンと、アマチュアカメラマンの違い」を書きましたが、彼を見ていて「もう一つの大きな違い」に気がついた。

彼はここに来て修行するまでは「上手」だった。

ところが同じ「技術」なのにここに来てから「下手」だと言われる。

そうなんです。そこなんです。

つまり、アマチュアは「最高の出来がその人の評価」で、プロフェッショナルは「最低の出来がその人の評価」だからなんです。

アマチュアなら1,000枚撮影した中に1枚でも素晴らしい写真があれば誉められます。

でもプロなら1,000枚撮影した中に1枚でも失敗した写真があれば叱られます。

修行中の彼は、それまではアマチュアでした。

今、彼はプロになるために「アマチュア時代最高だった写真を、プロとしては最低の写真として考えなければならない狭間」にいるんだなと思います。

この「アマとプロの違い」、カメラマンに限らずどんな職業でも良いので当てはめてみて下さい。

-----

ということで、ブログに書いちゃったもんねぇ~(笑)。

彼は「純粋培養」から「免疫」をつけるために必死こいて毎日この「ブログ」を読んでいる。

明日、凹んでいるか、上機嫌でいるかによって、これからの対応を考えようっと(笑)。<やっぱりドS

Facebookページ
http://www.facebook.com/matsumotoplanning