きつねのホイティ
シビル・ウェッタシンハ さく
まつおか きょうこ やく
福音館書店 １３００円
いや～、久しぶりに感動した絵本です
スリランカの絵本です。
小さな村で、
人と自然が仲良く暮らす様子や、
質素でありながら丁寧な食事、
おかみさんたちの底抜けの明るさが、
読んだまま、
余計な変換なしでしみます。
いつもおなかをすかしてるきつねのホイティは、
３人のおかみさんたちのご飯が食べたくて、
人に化けて想いを遂げるのですが、
実はおかみさんたちにはお見通し。
きつねだと知ってて、
だまされてやるのですが・・・・・
最後まで明るい
スリランカ生まれの作者シビルさんは、
スリランカの農村のおかみさんたちを、
心から尊敬しているから書けるんだろうなぁ。
働き者で、
おおらかでたくましくて、
ユーモラスで
美味しいご飯の名人で。
聖人君子は出てこないけど、
身体の中に「自然」がきちんとあれば、
こうして仲直りして、
互いに憎めないものなんだと学ぶのだと思います。
日常生活の些細なことで、
策に溺れる事態は、
恥ずかしいことなんだと思います。
それを「人間だもの」じゃ、
ご都合主義というものでしょう。