ネイルサロンで醤油ぶっこぼし事件 | あなたの酸素ボンベになりたい

ネイルサロンで醤油ぶっこぼし事件

最近、爪いじりにはまっています。


ジェルネイルのセットも手に入れ、大量のストーンやらラメやらを買いこみ、着々と開店準備を進めています。



以前は月に一回ぐらいネイルサロンに行っていました。


爪の先にお花を作ったり、ちっちゃなホログラムを一枚ずつくっつけているネイリストさんの手わざを見ながら、「ちまちまこまっけーことよくできんな」と思ってましたが、意外に自分でやると楽しくて完全にはまってしまいました。



それはともかく。


2時間ぐらいいすに座り続けるのがつらいのと、予約とるのが面倒くさいのと、サロンが家から遠いのと、お金がないことなど理由はいろいろありますが、ネイルサロンから足が遠のいている最大の理由。



「ネイルサロンで醤油ぶっこぼし事件」



こんなこと、日本中で一体何人の女性が経験したでしょうか?




その日、ネイルサロンを予約していた私は、少し時間があったのでスーパーに寄り、なにを思ったか大きな瓶入りの醤油を買いました。


ペラペラのビニール袋に入ったそれを携え、意気揚揚とサロンに向かいました。

席に座り「お荷物そちらに置いてください」と言われ隣のソファにそれを横たえたところ、今思えば当然のことですが、それはコロコロと転がっていきました。


「ばりん」という音とともにやぶれたビニール袋から黒くて香ばしい香りの液体がじわーっとこぼれ、みるみるうちに真白な床に広がっていきました。


おねえさんがさっきまで爪先に繊細なアートを生み出していた手で、しょうゆをふいています。


夜会巻きのお姉さんと醤油。


ネイルサロンと醤油。


むしろネイルサロンに瓶入りの醤油を持ってくる人。


そんなアンビバレントかつインクレディボーな光景を前に、呆然と立ち尽くすしかありませんでした。


心の底から「いつものキッコーマンにしとけばよかった」と思いました。


「この醤油、高いんですよね?大丈夫ですか?」と本気で心配してくれた心やさしきネイリストさんにもう一度会いたい気もしなくもないけど、二度とそのお店に行くことはありませんでしたし、この先もないでしょう。


というわけで、私は今日も爪いじりに励みます。