9/19、敬老の日は土砂降りの中、新宿へ。CROSS VEIN企画…なのだが、木曜15日にヴォーカルのJulia嬢が前から患っていた甲状腺の病気が悪化し、ステージに立てる状態ではないという事が告げら れ、今回はCROSS VEINは楽器陣だけの出演という事になった。どういったステージになるのか、Julia嬢というバンドの華であり顔である存在のないCROSS VEIN…払い戻しも出来る状態ではあったが、これは見に行かねばなるまいと雨の中、RUIDO K4へと向かった。

そして、今回の企画の対バンがとてもユニークでもあった事が、今回のライヴの面白さでもあったのだが、まずは、Versaillesも復活し、リズム隊はこちらからは離脱してしまったが、バンドは第II期へと入っていくというJupiter。
キャッチーな"Blessing of the Future"からスタートしたが、サポートのベーシストはなんか見た事がある感じ?と(ステージからちょっと離れていたのでよく顔が見えなかった。) 思っていたら、メンバー紹介でCROSS VEINのShoyoさんだと判明。やっぱり!しかし、リズム隊もいい感じである。
"Darkness"という曲は初めて聴いたが、Aメロにグロウルを絡めたりかなりハードだった。Zinさんは1月に見た時よりもMCでシャウト を入れたり、また「へヴィ・メタル」という語を連発していたので、Versaillesよりもメタリックな部分に拘っているバンドという感じがする。

Jupiter@新宿RUIDO K4 9/19
SET LIST:
1. SE〜Blessing of the Future
2. The Birth of Venus
3. ARCADIA
4. Darkness
5. 絶望ラビリンス
6. Symmetry Breaking

http://jupiter.jp.net/

そして次がなんと!Phantom Excaliver。
演奏は3月に見た時より、かなりタイトな感じに仕上がっていた。ステージングもかなり練られた感じだ。
ともかくもKacchangさんの強烈なキャラクターで、今日の様々な客層が入り混じったフロアにもかなりのインパクト残しただろうと思う。音楽 的にはexist†trace以外はへヴィ・メタル・バンドだが、見た目的には一番違うという感じが逆にイイ。CROSS VEINにイベント出演の依頼をされた時、「見た目的にどうなんでしょうか?」とマネージメントが質問したという展開もあったらしいが。(笑)いやいや、 彼らが出なかったら、これほどの面白いイベントにはならなかった!彼らはVersaillesの大ファンだったらしく、それもあってかなりバンド的にもア ゲアゲだったらしい。「これで俺達も『たぬき』に乗るぜ!」というのがかなりウケた。(爆)
ギタリスト氏のヴォーカルもさらに存在感が上がって(DOKKENのジェフ・ピルソンのように?)来ている感じで、バンドのスタイルというものも確立されてきている感じである。

http://phantom-ex.com/

4年ぶりに見るか?exist†trace。
メジャー・デビュー前にはDAZZLE VISIONとの対バンで両国SUNRIZEで見た事もあったが、あれから何年経っているのだろう。バンド自体はすでに結成してから13年も続いており、 メンバー・チェンジは全くないというのは凄いことだ。女性だけのヴィジュアル系というコンセプトであったが、今の衣装は昔よりシックな感じだ。
音楽的には多岐にわたり、色々な要素が入っているが、基本的にはオーソドックスなロック。そして、同期も用いられているが、ともかく演奏がタイト!巧すぎるぐらいに巧い。また、女性ファンからの嬌声が上がるあたり、宝塚的な雰囲気があるとも言えるかもしれない。
11/16にミニアルバムをリリースするらしく、現在レコーディング中らしいが、今回はそのミニアルバムからも披露した。
最近は派手な動きはないように思えていたが、国内外での活動を今後も頑張ってほしいと思う。

http://www.exist-trace.com/

今日はCROSS VEINの主催であるから、転換中のBGMはずっと古典派(か、バロック?)のクラシックがかかっている。暗転して、そのBGMが大きくなり、いつもの Julia嬢のアナウンスが流れたが、それは出演出来ない事に対してのオーディエンスへのお詫びの部分と今回の特別な出演形態に関してだったが、心なし か、声も細い感じがした。無理もないとは思うが…。

そして、バンド演奏が始まるが、まずは、同期でヴォーカルを入れた"Maid Of Lorraine"。このスタイルでの演奏をずっとやるのかな?と思っていたが、次の"Protect The Core"ではヴォーカル・メロディをギターまたはキーボードで入れるという完全インストゥルメンタル・ヴァージョン。出だしの両ギタリストのヴォリュー ム奏法が印象的だった。
次の"forget-me-not"は同期声あり。個人的には全編インストにしてほしい感じがあったが、やはり同期とはいえJulia嬢の声があ ることで安心感があるというファンの方もいると思うし、難しいところだ…。次の"Suite Musium"は、ヴォーカル不在での出演となると、まずやらないことはないだろうと思っていたCROSS VEIN唯一のインスト・ナンバーである。途中でのジャズ調になる場面は昨年聴いた時は良かったが、今回は4ビートのリズムが少々微妙な感があった。音の バランスもあのパートに関しては難しかったとは思うが…。

ここでMasumi君のMCとなり、「次は日本一のインスト・ナンバーです!」と言っていきなりT-SQUAREの"Truth"を演奏。しか し、Yoshi君は呆然…。「ちょ、ちょっと待って…?俺のセットリストにはこの曲入ってないんだけど。(笑)」どうやら、Masumi君の勢いでやった ものだったらしい。(笑)
次は代表曲の"Moon Addict"。こちらはインストでの演奏。次の"Brightest Hope"は同期声あり。そして、ここでTwitterなどでも発表されていたゲスト・ヴォーカルのJupiterのZinさんが登場…と思ったら、 Hizakiさん、Teruさん(Phantom Excaliverのステージで持っている剣を持って登場!)も現れた。Hizakiさんも言っていたが、CROSS VEINのヴォーカルはやはり代わりはいない、唯一Juliaだけ…というのは本当に同意である。彼女の存在は本当に大きい。だが、個人的には他の5人が Julia嬢のバック・バンドでは決してなく、今回の演奏を見て、一つのチーム、まさにバンドなのだという事が本当に伝わって来た。
…とここで、Hizakiさん「では今日は、特別なゲストを呼びましょう。Hizaki-Juliaって名前なんだけど。」と、ある人物をステージに迎え入れた。なんと、Hizakiさんの衣装を着たKacchangさん!またもや場内、唖然!
ラスト、Zinさんのヴォーカルで"Etarnal Dream"。この歌詞の内容はちょっと男性が歌うのには抵抗があるとは思われるが、ともかく楽曲が物凄いヴォリューム感を持っている。CROSS VEINの集大成とも言えるナンバーだ。

曲が終わってから、exist†traceのジョウさん、Mikoさんも招き入れて、全員で挨拶。
Julia嬢にはゆっくりと療養してもらい、CROSS VEINの完全復活を望む!彼らの未来は素晴らしいもののはずだから。

CROSS VEIN@新宿RUIDO K4 9/19
SET LIST:
1. Maid Of Lorraine(Backing with Recorded Vocal)
2. Protect The Core(Instrumental Version)
3. forget-me-not(Backing with Recorded Vocal)
4. Suite Musium
5. Truth(T-SQUAREのカヴァー、演奏中断)
6. Moon Addict(Instrumental Version)
7. Brightest Hope(Backing with Recorded Vocal)
8. Eternal Dream(Vo.:Zin(Jupiter))

http://www.crossvein.net/