我輩の息子が成人、ムスコは性刃 | ぴぴ王子学府

我輩の息子が成人、ムスコは性刃

新成人にエールを! ブログネタ:新成人にエールを! 参加中
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 新成人の諸君、おめでとうございます。
 なんとも過酷な時代に成人ということで大変だと思いますが、時代は30年で変わるといわれているので、キミタチも50歳になった頃にはいいことがあると思うので諦めないで頑張ってください。

 さて、我輩は22年前、新宿区で成人になった。
 我輩は二十歳で結婚し、その半年後に成人式に参加。
 新婚ホヤホヤの嫁に「じゃ、行ってくるから」と、髪型はオールバック、新調したアルマーニのスーツを着てポリーニの靴を履いて山手線に乗って新宿へ。

 新宿区役所ホールかなんかに行って、大勢の新成人たちがにぎわう中に入る。
 女性はほぼ全員振袖、野郎共もほぼ全員羽織袴を誇らしげに着て、ハイテンションで談笑している。

 よそ者の我輩は特に話す相手もなく、一人スーツで超然としていた。
 当時は老けて見えたので、新成人だと思われなかったかも(≧▽≦)

 親から買ってもらったお仕着せの羽織袴を着た連中に、「ちゃんと親がそういうことをやってくれていいな」という羨望と、そして「我輩はもう結婚していてバリバリ仕事していてスーツも自前だぜ」という誇らしさが入り混じった複雑な気持ちでいたことをよく覚えている。

 新宿区の都議会議員、K先生と仕事の関係で親しくしていたのだが、そのK先生が来賓の席に神妙な顔で座っているのを見つける。
 K先生は当時30歳くらいで、都議会議員としてはかなり若く、男前でプレイボーイで滑稽な人で、若き日の我輩に大きな影響を与えた一人である。

 我輩はニヤニヤしながら会場の一番前の席に座る。
 新成人たちは遠慮してみんな会場の後ろの方に座るので、前はガラガラなのだ。
「もうちょっと前にお詰めください」と会場のアナウンスがあっても、さして効果がないのは当時も今も同じ。
 そんなガラガラな席に一人座ると目立つので、K先生はすぐに我輩に気づいた。
「あっ」という顔をして、そして怪しげにニヤニヤする。

 K先生が都議会議員として神妙な顔で挨拶しているとき、我輩は変顔をして笑わせようとした。K先生は気付いたが、さすがは政治家、グっと堪えて無事挨拶を終える。

 式が終わって、解散というときにK先生が我輩に近寄ってきて、「ばかやろう、人が真剣に挨拶してるときにひょっとこみたいな顔しやがって\(;;`益´)/」と我輩の腹にパンチする。
「すいません、先生が真面目に仕事しているところを初めてみたもので(≧▽≦)」
「それにしてもぴぴをくん、新成人だったんだねえ、25歳くらいだと思っていたよ」とK先生。
「成人の祝いにおねーちゃんとこでもいくか?」というので「ハイ」と我輩は二つ返事。

 区役所ホールの前に停められた黒塗りのハイヤーの後部座席にK先生と共に乗るとき、他の成人たちが「K先生とハイヤーに乗るあいつは何者だろう」という視線を浴びるのが痛快だったなあ(≧▽≦)
 有名人との交流が自慢な人間は大抵中身のないつまんない奴か多いが、二十歳の我輩はそんな若者の典型だったからな(≧▽≦)

 K先生と食事し、そのあと銀座へ。
 楽しかったけど、しかし当時の我輩は家に残してきた嫁が心配してないかと気になって仕方なかった。携帯が無い時代だったからね。

 案の定、銀座から午前様で帰った我輩に、嫁は半狂乱(-_-;)
 振袖のおねーちゃんと浮気していたと思われたのである。

 その10ヵ月後に長男が誕生。
 その長男が今日成人式なんだけど、あいつは多分普通に仕事をしていることであろう。
 スーツくらい買ってあげたかったけど、欲しいといわなかったからあげない(´ー`)


 ↓22年前、成人式で貰った辞書。未だ愛用しています。

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 ちなみにK先生はその後、斡旋収賄罪で逮捕されてしまいましたしょぼん
 今どうしているのかなあ。口は悪いし女癖も悪かったけど、我輩にとってはいい兄貴分だったのになあ。