単純な脳、複雑な「私」 (ブルーバックス)/講談社

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みなさんこんばんは~(*´∀`*)
 
いやー、ここ数日とても寒いですねぇ。
先日の大雪では年甲斐もなく
雪のウサギをこしらえていました。管理人です。
 
さて、本日ご紹介するのは
池谷裕二著『単純な脳、複雑な「私」』です。
珍しく理系の本ですね。だ、大丈夫か!?
管理人のそんな低スペックの頭で大丈夫か!?
 
いやいや、心配ご無用。
むしろ普段は科学に疎い人のほうが楽しめるんじゃないかしら。
私のような小市民は、普段「科学的」という言葉を
何の疑問もなく使っていると思うんですが、
その「科学的」という言葉がいかに科学的でないか、
いかに凝り固まった先入観を植えつけられているか、
それがガツンと頭を殴られたように身にしみて感じられます。
 
ほんと、ページを1ページめくるごとに「おお!」だとか
「へぇええ!」「うそぉ!」の連続。
基本的には世界の最先端の論文を武器に、
池谷先生が我々がなんとなく抱いている「心」だとか「脳」
だとかいうイメージをこれでもかと打ち砕いてくれます。
そしてその論文の実験がまぁユニークで面白い!
ユニークかつ、示唆に富む興味深いものばかりです。
 
以下話題を抜粋
 
①1ポンド/1ペニーゲーム
報酬は一瞬しか見えないからどちらがお得なゲームかわからないのに、
人はなぜか1ポンドのゲームを一生懸命にやる。
-サブリミナル効果って昔流行りましたよね!あれです。
 
②ブーバ・キキ試験
Wikiにも乗ってる有名な試験。
未知の言語なのに、なぜか直感でそれをどう読むかわかる。
-「直感」と「ひらめき」の違いの解説が興味深い。
 
③世界が5分前にできたことを証明できるか?
有名な哲学問題ですよね。「記憶」の興味深い性質が
明らかになっていきます。
 
④単純作業の仕事、時給200円のグループと1000円のグループ。
やりがいを感じたのはどっち?
-1000円のグループかと思いきや、実は正解は200円のグループ。
本書ではその理由を脳科学的に解説しています。
 
まだまだ興味深い実験や仮説が沢山あります。
「心は脳の中にあるのではない、体や、環境に散財している」
「脳は思いと体の行動が食い違っていることをとても不快に感じる」
「人間はこれまでの進化で身につけた感覚器官を再利用して生きてきた」
「科学で証明できるのは相関関係、因果関係は証明できない」
など、興味深いトピックばかり。
ボリュームたっぷりなのでうまく要約できないのがもどかしい!

時間つぶしにちょっと驚ける本が読みたいなーという人におすすめ!