『米原万里 思い出は食欲と共に』 井上ユリ 著 読んで | ・・・   旅と映画とB級グルメ と ちょっと本 のブログ

・・・   旅と映画とB級グルメ と ちょっと本 のブログ

 ...........   旅と映画とB級グルメ とちょっと本 を紹介しています
 ...........    旅の 思い出と 東欧 トルコの映画 の紹介と本の紹介

プラハでのソビエト学校時代を共に過ごし、最後まで近くで看取った妹、井上ユリ氏(故・井上ひさし夫人)が綴る、姉・米原万里の思い出。
ロシア語通訳であり、その体験を生かして綴ったエッセイやノンフィクションで読売文学賞、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した米原万里氏は、食べることが大好きだった。その食べる速度の速さも量も、実は父親ゆずり。米原家の血なのか!?
プラハの小学校時代、レーニンの映画を観ては一緒にじゃがいもと卵をゆでて貪り、のちに椎名誠を読んでは時間差でカツ丼を食べに走り、姉・万里の思い出はいつも食べ物と分かちがたく結びついている。プラハの黒パン、ソーセージ、鶏卵素麺、チェコの森のキノコ、父の味・母の味、「旅行者の朝食」や「ハルヴァ(トルコ蜜飴)」など、食をめぐる名エッセイの舞台裏を明かす、米原ファン垂涎の一冊。2016年5月で没後10年となる米原万里の著作を振り返りつつ、新たなエピソードを紹介するユニークな回想録。
 家族の蔵出し写真も多数収録。
作家・通訳として活躍された米原万里さん。
  2006年に56歳の若さで亡くなられてから、もう10年が経つんですね。
  この本は、米原さんの妹であり、作家・井上ひさしさんの妻でもある、井上ユリさんが、万里さんと過ごした子ども時代や両親のことについて書いたものです。
  米原さんの一家、とくにお父さんと万里さん、ユリさんは「食べること」が大好きで、その「食」にスポットがあてられています
 万里さん、ユリさんのお父さんは共産党の幹部で、太平洋戦争終了まで、10年以上も地下活動をしており、お母さんはお茶の水女子大を出ていたインテリでした。
  洗濯や掃除が大好きな几帳面なお父さんと、家事よりも勉強や仕事のほうが得意にみえたお母さん。
  お父さんの仕事で、チョコスロバキア(当時)のプラハに行き、現地の共産党の有力者の子弟向けの学校に入った米原姉妹。万里さんは9歳から、ユリさんは6歳からの多感な時期の5年間を日本から離れたプラハで過ごしました。
  いろんな国の子どもたち(「ソビエト学校」では、各国の共産主義車の子弟が学んでいたので)と一緒に過ごしたことは、ふたりの人生観や食べ物の好みに大きく影響しつづけたのです。
  後には、ソ連と中国の共産党の仲違いもあり。子どもたちの世界にも、その軋轢が影を落とすことになりました。
 万里さんの両親は、あの時代の日本で、ずっと「共産主義の理想」を追い求めた人でした。まんじゅうを七十五個食べた父。雑煮の餅を九個平らげた万里。他にも米原家一族が集って中華料理を食べに行くと、余りに早く食べ終わり、給仕がまだ注文の品を出していないとカン違いし、再度料理を持って来た話や、幼い著者が焼き芋の夢を見て、隣に寝ていた万里の脚を齧かじった等々。驚くような、笑い出す話が次々に。

「ロミオ」と叫ぶ 万理さん(ロミオとジュリエットの舞台で)

 

米原万理は グルジアの鶏肉料理 鶏肉のタバカはロシアで食べるなら間違いなく旨い安全な料理 言っていました。
映画の話では 『グッバイレーニン』(東西ドイツ統合後の庶民の身に起こった悲喜劇を家族像と共に描いた作品 東ドイツのピクルスの瓶詰執着する母親)が面白いと妹これは見るべきと進める話が面白い。
東側の諸国に共通する話に自分たちの子供時代のプラハの生活の思い出が重なるらしい。
本の話では、サッカー日本代表元監督のオシムの本の書評は米原万理が書いてもらいたかった。旧ユーゴに親友がいた彼女にしか書けないものがあったのでしょう。
リュドミラ・ウリツカヤ 子供時代はプラハ時代のアパートの中庭の思い出と共通する話がいっぱいあるので万理さんにぜひ読んで欲しかった。ジョージアのトビリシのアパートの中庭

 

草野心平記念文学館。「米原万理展」 井上ユリさん講演がありました。(2015年に行きました)
☆万里さんの生まれたころから子供時代。
・・・トイレに3回落ちたお話には集中力の神様が宿ると。
  冬なら生死に関わる状態です。
☆チェコ時代5年間の学校のお話
  ・・・踊り子になりたいほど踊りが好き。
  日本での学生時代のお話と父親の影響からか
  なかなか就職できないお話。
☆通訳として生きる道を。
  その後同時通訳へと
☆1995年通訳の経験をもとにした「不実な美女か貞淑な醜女」で
  読売文学賞(随筆・紀行賞)を取り
  その後
  講談社エッセイ賞・大宅壮一ノンフィクション賞を受賞するなど
  小さいときにチェコで過ごした経験・ロシア語通訳といった経験を生かした
  特に辛口に見えるエッセイ
  ・・・当たり前のことが書かれているのだが
講演で聞きました。

万理さんの本にある トビリシの居酒屋おいしい料理出すお店の場所を妹さんに 聞きたかったのですが聞けませんでした。
グッバイレーニンの監督のヴォルフガング・ベッカーの 『僕とカミンスキーの旅 』は先日見に行きました。