桧原村のつづきです。



$安部麗子のブログ-三頭山荘

遥か向こうに見えるのは、観音の滝。
この辺りは、大小いくつもの滝があります。

次回は、この滝まで行ってみたいものです。






$安部麗子のブログ-三頭山荘

ランチを予約していた三頭(みとう)山荘に着きました。
お風呂に入りにきたらしい家族連れが、入って行きます。







$安部麗子のブログ-屋根

食事する別館は、大きな古民家です。







$安部麗子のブログ-廊下

日曜日のお昼だというのに、お客は私たち二人だけ。

この建物の右側の方が洋間になっていて、皇室の方々が、ここでお食事をされたようです。
秋篠宮ご夫妻、今上天皇ご夫妻の若い時の写真などが飾ってありました。








$安部麗子のブログ-内側

広い縁側から、水車が見えます。







$安部麗子のブログ-ランチ1

私たちは、古民家にとってつけたような洋間より、畳の部屋の方が落ち着きます。
庶民だからでしょうか?笑

たくさんの山の幸。
そして、秋川牛の霜降り肉が出てきました。
なかなかのお味です。








$安部麗子のブログ-ランチ2

天ぷらの揚げたてのも出てきました。
珍しい食材がいろいろ使ってありますが、聞かない限りはウンチクを語ったりしません。
さすが皇室御用達の鷹揚さがあります(笑)

こんなに食べきれるのかしら…と思いましたが、無事に完食。








$安部麗子のブログ-ホトトギス

ホトトギスの咲いている庭を眺めつつ、お風呂のある本館へ。







$安部麗子のブログ-湯殿

湯殿の向こうは山です。

湯殿の隅に階段があり、そこを登ると、展望露天風呂があります。
素晴らしい眺めでした。

入浴料とランチ込で、3900円でしたが、お値段以上の満足感がありました。








$安部麗子のブログ-お帰りですか

「お帰りですか?」

屋敷稲荷のあたりから、ガマさんが出てきました。








$安部麗子のブログ-またどうぞ

「またどうぞお越し下さい」







$安部麗子のブログ-ゴメンナンショ

「それじゃ、ごめんなんしょ」







$安部麗子のブログ-スタスタスタ

スタスタスタ…







<クマ吉くん>
                    安部麗子


他愛のない歌を歌いながら、動物達が下草を刈っています。



村長のクマ五郎さんが、蜂蜜のなめすぎとお酒の飲み過ぎで体を壊し、遠くの街の病院に入院してから、二週間が経ちます。

「長引くよ」とは言われていましたが、村長さんがいないと、今ひとつ仕事が楽しくありません。



「仕事は楽しくやりましょう。
楽しくなければ仕事じゃない。」




村役場の壁には、村長さんの達筆なポスターがかかっています。

それで、なるべく楽しくなるように歌を歌っているのですが、あれ以来、誰も心から楽しいと思った事はありません。





ある日の昼下がり、子供達が、ランドセルをカタカタ鳴らしながら走ってきます。

「大ニュース大ニュース!村長さんが帰って来るよ」

「向こうの山の麓から、ゆっさゆっさとやって来るよ」

「あれは間違いなくクマ五郎おじさんだ」




動物達は一気に活気づいて、歌声も弾んでいます。仕事も、今までの二倍もはかどって、しかも疲れたりしません。




しかし、現れたのは、クマ五郎さんではなかったのです。

クマ五郎さんにそっくりな若者でした。


「うぉーっ!」というもの凄い声で、一声吠えたのが挨拶です。

「叔父に頼まれて、村長代理として、今日から着任した、甥のクマ吉と申します。
街で金融業をやっとりますが、しばらく人に任せて助っ人に参りました。
よろしゅうおたのんもうします」



ジロリと一同を睨みます。
あっけにとられて、みんな黙っていますと、いきなりバッシーン!とそばの木を打って、黙って事務所に入ってしまいます。




その日からクマ吉は、一日中事務所に閉じこもって、パソコンを睨んでいます。

見かけはそっくりですが、クマ五郎さんとはゼンゼン違います。




三日目の朝の事です。

クマ吉が突然外に出てきたかと思うと、バッシーン!とこの前の木を打ったのです。

みんな、震え上がります。



「お前ら、やる気があるのか?
帳簿を見せてもらったが、なんだーこりゃー!
ウォー…!
いいか、仕事というのはなあ、利益が出てなんぼなんじゃ。
利益も出さねえくせに、歌なんか歌いやがって、百年はええというもんだ。
仕事もしねえで給料だけ持って行くやつは、ドロボーだ。
オイラがここにいるうちは、仕事の出来ねえやつはやめてもらうからそう思え!」

一時間もウダウダと、そんな説教をするのです。




いくらクマ吉が怒鳴りつけたって、山仕事はそんなにすぐにお金になるというわけには行きません。

草刈りや枝打ちをしながら、長い時間をかけて木を育てるのです。




金融道しか知らないクマ吉は、とうとう我慢出来なくなって、ある日、大きなまさかりを持って山に入り、メチャクチャに木を切り倒し始めます。

「いいか、お前ら!
仕事とは、こんな風にやるもんだ。
よく見とくがいい!」



ガッツーン!ドッシーン!

恐ろしい音が響き渡ります。
まだ切ってはいけない若い木も、神様の祀ってある老木も、おかまいなしです。

みんな、顔を見合わせて、何か良くない事が起こると感じています。




その時、「ぎゃーっ!」というもの凄い声が聞こえてきます。

ああ、やっぱり…クマ吉は、切り倒した大木の下敷きになって、死にかけていたのです。





病院に運ばれたクマ吉を、誰も見舞いになんか行きません。

クマ吉は、痛いのと寂しいのとで、毎日泣いています。



(なぜなんだ?
オイラはみんなが幸せに暮らせるようにと考えてるだけなのに…みんなのためを思っているだけなのに…なぜ?)







一方動物達は、前のように歌を歌いながら、のびのびと仕事をしています。

そこに、ヤマネの奥さんがやってきました。

あの日、ちょっと目を離した隙に、子供が倒れてきた木の方に、チョロチョロと行きかけたのだそうです。

潰された、と思った瞬間、クマ吉が大きな体で受け止めて、子供を逃がしてくれたというのです。

もっと早く来たかったのに、あまりのショックに腰が抜けて、今まで動けなかったとの事。




みんなで病院にお見舞いに行きます。

「クマ吉くん。君を誤解していたよ」

「早く良くなるといいね」



クマ吉は、涙がこみあげて来るのを感じます。


「いやいや、オイラが悪かった。
山には山の決まりがあるんだよな。
せっかく命が助かったんだから、これからは謙虚に生きるよ」

「良くなったら、快気祝いをするからね!」

「え?本気にしていいの?」

「もちろんさ!」


クマ吉は、痛みがスーッと軽くなって行くような気がしました。 了





$安部麗子のブログ-豚バラ大根

豚バラ肉と大根とネギとゆで卵を、コトコト煮たヤツです。

実はこの3日ほど前の夜、同じものを作って、次の日のお昼に暖めて食べました。
その夜、冷蔵庫に入れる前に、もう一度火を通そうとしたら、もうカビていたんです。
ヌタ~っと気味悪く糸を惹きました。
暑い日、というより、湿気のもの凄い日でした。

悔しいので、もう一度同じのを作ったのです。
黒いツブツブは、山椒の実を醤油で煮たものです。

今度は失敗しないように、なるべく早く冷蔵庫に入れて、無事でした。
うまし!