Rifugio Champillion 2465m
Rey 1393 m
Ollomont
今日が山歩き最終日である。しかもコースタイムではわずか2時間。しかし、私だったら、4時間かかってしまうかもしれないので、一日2便しかないバスに間に合うように、一番早い6時半で朝食ととり、すぐ出発することにした。
6時半の朝食は私たちだけ、おねーちゃんにちょっと申し訳ないと思うが、おねーちゃんもバスに間に合うように早く出発したほうがいいと昨日の夜に教えてくれたので、理由は理解してくれている。
朝食は巨大な容器にいれられたカフェラテとパン。朝も、ものすごい量であった。けどやはりここら辺で飲むカフェラテは、ミルクの味が違うからであるが、本当に優しい味がしておいしいのである。
外は、白くかすんでおり、昨日の夜からの雨がまだ止まないようである。今日は雨装備で出発である。今回の山旅で初めてのかっぱ姿である。
ずんずんくだっていくと、なんと朝なのに、雷の音が聞こえてくる。こんな朝っぱらから鳴る雷というのもあるらしい。道には、私たちだけ。少々不安にもなる。
それでもAlteVie1の印である”1”というサインにそって、ずんずん進んでいく。
進んでいくと、牛のベルの音が”ちりん ちりん”とかなり近くに聞こえるのに、牛が見えない。非常に不気味である。牛のお化けか何かか。しばらく進むとやはり、牛のグループと遭遇した。例によって、私たちの行く手の道をうろうろしている。
”Oh No !”
まず、牛とはなるべく目を合わせないように、無関心を装いながら、じりじりと近づいていく。牛たちも怖いらしく、じりじりと不可解な動きをする。
敵と思われないように、友好なことをアピールしながら、じりじりと私たちの進むべき方向に進んでいく。牛たちも私たちが怖いのだろう、私たちを意識しながら、彼らの進むべき方向に進んでいく。
何とか牛が攻撃態勢にならないように、すれ違い、彼らとおさらばすることができた。
”ふう”
ヨーロッパアルプスで一番怖いのは、行く手を阻む牛かもしれない。
草むらをずんずん進んでいくと、草むらエリアが終わり、森林の中を歩くようになる。標高が下がってきている証拠である。順調に、地図にある牛小屋を通りすぎる。このAlte Vie1のコースでは、牛小屋がよく目印になっており、今にもつぶれそうな牛小屋だったりするのに、きちんと牛小屋の名前の看板がでているのである。
森林地帯は、ひたすら下り。じぐざぐ道である。下りでもいい加減飽きてくるので、これを上るのはこれまた辛そうである。地図の標高と腕時計の標高を見ながら下りるが、かなりいいペースである。コースタイムの約2倍ぐらいいつも時間がかかっているのに、今日は雨で景色を楽しむ暇がないからかもしれないが、コースタイムぐらいで下っているようである。
この下り中は、雨でむしむししているし、かっぱを着ているからか、とても暑かった。それなので、地図を団扇代わりに、ずっと扇いでいたのである。
しばらくすると、下の方に村らしき集落が見えてきた。
おお、あと少しで下界である。
そして、とうとう登山口っぽい場所の駐車場に辿りついた!今日は、なんとほぼコースタイム通り。下りだけだったからであろう。そうなると、私は登りが他の人に比べてかなり遅いということとなる。駐車場で、かっぱを脱いだり身支度を整えて、とOllomontいう村に向かって歩き始めた。駐車場からOllomontまでは、10分くらいだったか。
Ollomontは、BARと書いてあるお店や、ちっちゃい雑貨&食べ物屋さんがあるだけの、ほんとちっちゃな村である。
そして、次の関門は、はたしてバスが本当に通っていて、私たちが持っている時刻表通りにバスがくるかどうか、そしてそのバスに乗ることができるかどうかということである。
山小屋のおねーちゃんに教えてもらった通り、教会近くのにぎわっているエリアのバス停に行ってみた。バス停というか、ただ時刻表が貼られているだけである。一応私が持っている時刻表と同じ時間であることを確認してほっとする。
さて、その時間の10分ぐらい前から、バスが私たちを見逃して通りすぎてしまうのを避けるべく、時刻表が貼ってあるあたりをうろうろしていた。そうしたら、近くにいたおばちゃんたちが、バスに乗りたいんだったら、こっち側で待っていた方がいいと反対側の場所を教えてくれた。確かにそうである、こっちの方がバスを止めやすい。
時刻表の時間を5-10分すぎたぐらいに、バスというかバンみたいな車がやってきた。体を乗り出して、バスを止めることに大成功!そして、無事アオスタ行きバスに乗ることができたのだ。こういう山の中のバスを捕まえるのは、非常にスリリングなのだ。なんといっても1日に数便しかないことがほとんどであるからである。
そして、更に驚愕したのが、バスの運賃である。確か二人で10ユーロいらなかったと思う。しかしながら、OllomontからAostaまでは、なんと30分ぐらいもあるのにである。日本だったらら、こんなマイナー路線は、少なくとも数千円とかかかるはずである。そしてAostaからクールマイユールまでも、驚愕の激安運賃だったのである。イタリアは、公共サービスが適正な金額でない気がする。たぶん面倒だからとかわけわかんない理由で、運賃改定をしていないのではないだろうか。
それにしてもイタリアのバス運賃のあまりもの安さには、びっくりであった。雨の中であったが、そこそこ外の景色を楽しみながら、クールマイユールまで戻ってこれた。万歳である!そして、車も無事!
今回のお役立ちサイト
このサイトでAlta Vie1を発見!Aostaに関する情報はかなりのっていると思う。
http://www.lovevda.it/en/sport/trekking/alte-vie-trails/alta_via_1
確かこのサイトでバスの時間をなんとなく確認した。イタリア語なので、よくわからないのだ。
http://www.svap.it/it/orari.php
車ごと電車にのってドーバー海峡をくぐる?ユーロトンネル
http://www.eurotunnel.com/uk/home/
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山小屋の朝ごはん。
赤いプラスチックの巨大容器に、カフェオレがたっぷりすぎ。ちなみに、白い巨大カップで飲む。山小屋にもよるのであるが、この巨大カップはたまに登場する。