今年の8月のイタリアトレッキング旅行。冬休みでたまっていたのをいろいろアップします!

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今年は、ヨーロッパアルプスのイタリア側を歩くことにした。

一部かなりのずるをしているが、有名どころの”ツールドモンブラン”と”オートルート”は、なんとなく歩いたので、今回はどこか別の場所に挑戦してみたかったのだ。

つい数週間前までは、オートルートの途中で行ってみたいなあと思っていたスイスのあるエリアを歩こうと思っていたのであるが、泊まる予定にしていた山小屋がなんと今年はお休みしていることを知り、結局イタリアのトレッキングコースAltaVia1を歩くこととした。

何でこのコースかって、検索してでてきたからである。ツールドモンブランではイタリア側からの景色が一番よかったというかすかな記憶も、今回イタリア側を歩いてみようかなあと思った理由の一つである。それから、イタリアだからきっと食べ物もおいしいだろうなあって期待もある。いずれにしても、いつものトレッキングとは少々異なる感じの山旅になるはずである。

マイグラントクライシス

それから、今回の最大の懸念事項は、ユーロトンネルであった。ここ数ヶ月、大量の移民がフランスのカレー(ユーロトンネルのイギリスへの入り口)に押し寄せ、なんとかイギリスに渡ろうとして、度々騒動が起きているのである。

つい1ヶ月前くらいには、大型トラックに大量移民が勝手にドアをあけて、トラックに入り込むという映画でも見ているようなとんでもない事態になっていた。そのため大量のトラックが進むことができずに、何十時間も待機しなくてはならない状態になっていたのである。恐ろしいトラックの列が報道される度に、同じユーロトンネルを使う私たちも不安になったのだ。

今回の旅行での最大の難関は、ユーロトンネルであろうと覚悟をしていたのである。


さて、出発の日、あいつでさえも今回はこのユーロトンネルに危惧を抱き、ユーロトンネルの列車予約時間よりかなり早めに出発した。人間なんでもやろうと思えばできるのである。

”もしかしたら、何時間もスタックして、今日の宿に到着できないかもしれない・・・”

”もしかしたら、フランス側に行けないかもしれない・・・”

などいろんな不安が頭をよぎるが、今回はもう全てBookingしてあるので、とにかく突き進むしかない。

しかしながら、こんな私たちの不安とはうらはらに、気がついたら、ユーロトンネルのいつもの入り口に辿りついた。

”あり?”

おまけに、いつもより車が圧倒的に少ないのである。こんなに空いているユーロトンネルは、初めてである。免税店がある建物にも、人がいない。

”あらあら”

おそらく、カレーでの惨劇の報道を見た人々がホリディの行き先を変えたか、移動手段を車から飛行機に代えたのではないだろうか。

実は、一年に1,2回は利用しているユーロトンネルだが、こんなにも人が少ない状態を目にしたことがない。

ひとまず、関門?クリアーである。

ちなみに、ユーロトンネルでフランスに行くには、車ごと列車に入り、列車でユーロトンネルを抜けるのである。列車の中では、いつも通りの大爆睡である。

さて、フランス側に到着し、フランスを走り始める。今、話題のカレーである。どこからか、移民の人たちがでてきて、囲まれたりしたらどうしようと少々不安になる。

しかしながら、あっという間にカレーを抜け出し、高速道路に入る。

移民の人たちを一人もみかけることはなかったし、移民の人たちのキャンプらしきものも全くみかけなかった。

普通の車と大型トラックの入り口が異なるので、もしかしたら大型トラックの方面はこんな状態ではないのかもしれない。

いずれにしても、普通の乗用車でユーロトンネルを利用する場合には、日々報道されているような大混乱といった状態ではない。しかしながら先日のように、トンネル内を歩いてイギリスに行こうとする移民の人たちがいたりすると当然列車は止まることとなる。今回はたまたま運がよかっただけかもしれないが、ユーロトンネル利用する場合には、ある程度の覚悟はしてから利用した方がよさそうである。

それにしても、ヨーロッパへ押し寄せる大量移民の問題。私には、なんとなくだまされて満州国やブラジルに渡った大量の日本人移民の姿と重なってしまう。本当に生命の危機にさらされた方々が逃げてきている場合もあるだろうが、ヨーロッパは素晴らしい場所だと扇動されて、悲惨な輸送手段に、なけなしのお金を払ってきている人たちもかなりいると思う。

現在いろんな報道がされているが、移民の人たちが出発する場所に行き、ヨーロッパとヨーロッパに来た移民の人たちの現実を伝えることも必要であると思ってしまう。

フランスのB&B リタイアしてからも楽しんで収入も得る! 

さてさて、予想外にすんなりユーロトンネルとカレーを通過、本日の宿に直行する。今回は、あいつが準備した”最新兵器”=高速道路自動支払いセンサー?を搭載しているので、高速道路の支払いも自動である。いつもは、私がクレジットカードを車窓から体を乗り出して、払っていたが、今回はこの秘密兵器のおかげで全て自動。あいつもたまには、役に立つことをしてくれる。料金所に来るたびに、自動支払いが可能なレーンに行き、近づくと”ピッ”と自動にゲートが開いてくれるのだ。

そうして、本日の宿に難なく到着である。イギリスに来た当初から車でよく大陸に行ってはいたが、宿に到着するのはなぜか(というか迷ったりして)夜の9時とか10時、まともな夕食を食べることができたことはあまりなかった。それから比べると私たちの旅行もかなり進歩しているのだ。

今日は、予約サイトで、B&Bを予約してみた。今回の移動ルートの途中であり、レビューがかなりよかったからである。

それにしても、到着した時は、あいつも私も

”ここは、大丈夫か?”

と一瞬心配した。外からみた建物は、なんだか非常に殺風景。。。。。またやってしまったか・・・。

しかしながら、建物の中に入ると、なんだか素敵^^ どうやら昔の馬小屋をB&Bに改造したらしいのだ。

ヨーロッパでは、こういう建物をよく目にするのである。昔の建物の威厳のある柱などはそのままに残し、他の部分は素敵な感じに改装するのである。実は、現在のイギリスのフラットも昔の水車小屋をフラットに改造したものであり、ヨーロッパでは古いものを利用するのがおしゃれなのである。

このB&Bもそうであるし、トレッキング途中にとまったあるホテルも、古い建物をおしゃれに改造して、ホテルと利用していた。もちろんトレッキングが目的の旅行ではあるが、車で来るとその前後のおまけもかなり楽しいのである。

このB&Bは、リタイアしたご夫婦が経営しており、このB&Bの第一の目的は自分たちの子供家族が、快適に泊まれるようにと作ったといった感じなのである。年に何回か、子供家族がここに来て、みんなで楽しい時を過ごすらしい。B&B経営のとてもいい理由である。

おまけに、改装はご主人が数年かけてほとんど自分でやったらしいのだ。まだ働いている間に、夜や週末に改装を楽しんでやっていたらしい。そしてその様子が一冊の本になっていた。WEBで写真をアップロードし、レイアウトを自分で決めたりして、自分の本を作るサイトがあるという。見せてもらった本には、改装前の写真や改装途中の写真があり、彼が楽しんでここをリノベーションしている様子がとても伝わってくるのである。

”あーあ、いいなあ”

こういう本を見せてくれて、本人が心から楽しんでいる様というのは、本当によい。なぜかここ最近、リタイアしてからも人生を楽しんでいる方々とよく出会うのであるが、私もそんな人生を送りたいと心から思う。私の最近の座右の銘というか目標は、

”リタイアしてからも稼げるババアになる”

である。

ここでは、ウエルカムドリンクも準備してくれた。これが、なんと手作りなのである。おしゃれな瓶にたくさんの種類のアペリティフ。好きなのを選んでいいという。なんとかベリーとか、なんとかカラントとか、名前は忘れたが、お庭でとれた実のアぺリティフという。あいつはナッツ。私は、ここの奥さんのお勧めのなんとかカラントのをいただくことにした。

そこに、一緒にだしてくれたおつまみが、また素晴らしい。ガーデンで採れたメロンと奥さん手作りの私好みのおつまみである。このメロンの甘いこと。こんなB&Bの客に与えてよいのだろうか。とても貴重なメロンのはずなのに。本当にうれしすぎるおもてなしなのである。

今回もいつも通りいろんなタイプの宿を予約してみた。山にいる時は山小屋、町の中のホテル、今日みたいなB&B。人とそれほど関わりたくなく、快適な滞在をしたいのであれば、やはりある程度のクラスのホテルがよいであろう。しかし、一味違った、想像もしない体験してもいいかなって思う人は、B&Bへの滞在もおもしろいかもしれない。

今回はこのB&Bに期待など何もしていなかったが、リタイア後に第二の人生を楽しむご夫婦と会えたこと。そして数々の予想外のおもてなし。古いものを生かした素敵なお部屋などなど。とても楽しめた。そして、B&Bの場合、この宿を予約しなかったら、一生行かなかったであろう町や村に行くこともできる。こんなフランスの田舎町、田舎村に行って、夕食を食べるというのも秘かな楽しみなのである。

ヨーロッパに行くときは、ここ最近ほとんど車を利用している。荷物を気にしないで持っていくことができることなどなどいろんなメリットがあるが、やはりこんな聞いたこともない村や町で滞在、不思議な出会いや発見があること、そしておいしいフランス料理を食べることができるってことが、なぜか車でヨーロッパ大陸旅行をしてしまう理由かもしれない。

夕食もB&Bで紹介してもらったレストランで楽しみ、初日は普通に楽しいフランス旅ということに。それにしても、ヨーロッパ大陸とイギリスの食文化の差には、いつも驚愕である。今日のレストランは、極度の感動ということではないが、普通に食前酒をいただき、ワインを楽しみながら、前菜、メイン。あーあ、ほんと幸せ。やはりフランス万歳である。明日は、モンブラントンネルを通って、イタリアに入り、2時間程度のトレッキングである。

8月9日

ユーロトンネル経由
フランス B&B
http://becassineetficelle.fr/?lang=en

決してホテルのような設備を期待してはいけませんが、とても居心地のいいB&B!そしてなんといっても素敵なご夫婦のあたたかいおもてなしが最高!

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昔の柱とかがそのまま利用されている。こういうのもそのうち日本で流行りだすんじゃないかな。
 



鍋が洗面台に。はじめてみるアイディア。
 


あーあ、何でこんなにかわいいんだろう。


あいつの秘密兵器。 これでフランスのモーターウエィは、自動支払い!私が手を伸ばす手間が省けたのである。テクノロジー万歳。