なぜ書を捨てるのか? 書を持って町へ出ようというほうが理にかなっているのではないか、と言う人がいる。書物と町とは二律背反ではないのだ、ということなのであろう。 だが私は書を持って町へ出よう、ではいけないのである」 と書き、「書物は言語をとじこめた紙の牢である」 と続ける。







 さらに「言語は知識人の専有物になりつつあり、メガネをかけた司書たちだけが、この時代の運命について議論しあっているように見うけられる」 といい、(解放が)「書物の中にしか見出されないと思い込んでいる知識人たちから、言語を奪い返すということがどういうことかについて考えてみたい、というのが私のこの映画の意図であった。 私は肉声でしゃべれる人ばかり配役し、町に氾濫している言葉を採集してみることからはじめた」



























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