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●監督・脚本:伊丹万作 ●原作:志賀直哉
●撮影:漆山裕茂 ●音楽:高橋伴
●出演:片岡千恵蔵/杉山昌三九/上山草人
梅村蓉子/毛利峰子/志村喬
1936年千恵蔵プロ作品 |
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まずこの映画の題名にもなっている主人公の名前「蠣太」に奇妙な印象をもつが、実は奇妙なのはそれだけではなく、この映画の主な登場人物はみな「鯖」「鱈」「鮫」「鮟鱇(あんこう)」といった海に住む魚の名前がつけられている。
そんな独特のユーモアとウィットが映画全体を貫いている。
原作は志賀直哉の短編小説。
それを「無法松の一生」などの名シナリオを書いた伊丹万作が脚色、監督をしている。
伊達騒動に材をとったこの物語で、お家騒動の内情を調べるために国元から派遣された密偵、赤西蠣太と首謀者、原田甲斐の善悪両方の二役を片岡千恵蔵が演じているが、田舎者の醜男である赤西蠣太と歌舞伎の二枚目然とした原田甲斐という両極端の演じ分けがおもしろい。
とくに赤西蠣太のキャラクターは秀逸で、この物語のおもしろさのかなりの部分はこの人物の痛快さに負っている。
なかでも腸捻転を患った彼が自ら腹を切ってそれを治してしまうというエピソードには唖然とさせられる。
普段無口で穏やかなだけに、時折見せるこうした剛胆さが特に際だって見えてくる。
そしてほとんどの人間がこうした表面の見栄えだけで人物を判断しているなかで、やはり見ている人は見ているわけで、思わぬ人から好意をうち明けられることになるのである。
こうしたいかにも人を喰ったようなあっけらかんとした話がリズミカルで切れ味のある映像で描かれていく。
時代劇でありながら都会的で洗練されたセンスに満ちている。
戦前の作品だが、今観てもその感覚の新しさに驚かされる
、
これは
78分
いけるか
この時代の
この新しいセンス
今でも充分
あたらしい
伊丹十三の父
伊丹万作の傑作
すばらしい
片岡が
二役を演じている
彼の偉大
時代劇に
ラスト
ウエデイングマーチを使うセンス
うなりました
」
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