アメンバー様600番目となったHocha様にこっそりリクエスト頂いておりました。
いつの話なんだとは突っ込まないで下さいね(←すでに遠い目)
大変遅くなりましtが、仕上がりましたのでUPいたします。
成立後設定、キョーコさんはすでに十分に実力を認めてもらっているシチュエーションでのリクエストです。
CMで蓮さんと共演した際に、うかポロで交際がバレちゃう二人のお話。
ご希望通り、スタッフも巻き込んでメロメロにしましたが、所詮ピコクォリティ
よそ様に比べると、糖分不足であることを先にお詫び申し上げます。
そして最後に、こっそりショーをぎゃふん!も書いてみましたが、
そうなってるのかな・・・・ あんまり自信ないです(。-人-。)
少しでもお楽しみいただける事を、切に願います。
このお話は、ピコのような駄文サイトに、たくさんの方よりアメンバー申請を頂いた感謝の気持ちで書きましたので、Hocha様のご好意もあり、フリー作品といたします。
よろしければ、ご自由にお持ち帰りください。
その際に、ひと声かけて頂くと、なお嬉しいです。
ぴぴっと☆カップル
「敦賀さん、おはようございます。」
「おはよう、最上さん。」
作業の手を止め、にこやかに微笑む愛しい人は、すでに仕事モードになっていた。
だから、俺も敦賀蓮として、穏やかに挨拶を交わす。
「だいぶ早く現場入りしてたんだね。これは今日の撮影に使う料理?美味しそうだな。最上さんの手料理を食べさせて貰えると思うと嬉しくて、昨日はあまり眠れなかったよ。」
本当は、違う意味で眠れなかった。
昨夜遅くに帰宅した俺は、迎えに出てくれたキョーコがあまりにも可愛くて、下準備途中だというのもわかってたのに、そのまま抱き上げて、ベッドへと連れ込んだ。
おかげで準備が間に合わず、キョーコはあまり眠れないまま、俺が寝ている間に家を出て行ってしまった。
ごめん…
君だって、疲れているのに、また無茶をさせてしまった。
せっかく社さんが頑張って調整してくれたおかげで、今日はこの仕事だけになってたから、今朝はゆっくり二人の朝を楽しめるはずだったのに・・・・
久しぶりに起きてるキョーコに会えたのが嬉しくて、抵抗を試みる彼女の唇を塞いで、素早く衣類を脱がしてゆき、滑らかな柔肌に這わせた手で、彼女の非難めいた瞳を甘い欲の孕んだ色に変えていった。
すっかり理性を手離した彼女を欲.望のままに翻弄し、明け方近くまで離すことができなかったんだよな・・・・・
おかげで、おはようのキスすらできなかった。
親に叱られるのを待つ子供のように、内心びくびくしながら、顔だけは敦賀蓮を保ち、彼女の様子を窺い見る。
「敦賀さんったらww 相変らずお口がお上手ですね。はい、今回は私が担当させて頂いてるお料理番組のメインスポンサーのCMでもあるので、メニューも全部任せて貰ったんですよ。今日は、よろしくお願いします。」
お手本のような返事と綺麗なお辞儀に、少しくらい本音を出してくれたらいいのにと、無茶を思う蓮だったが、この場でこれ以上何も言えず、着替えをする為、一旦部屋を出た。
先輩から恋人とステップアップしてから、すでに1年が過ぎた二人の関係は、いまだ公表していない。
少女から大人へと花開いていく彼女を少しでも独占したくて、高校を卒業するのを契機に、一人暮らしをすると言った彼女を、半ば強引に同棲へと持ち込んだ。
それでもお互いの多忙からすれ違う事も多く、その度にキョーコ欠乏症を起しては、社さんを困らせている。
そろそろ落ち着きたいとも思うが、会えない日々が続くと愛しさだけが募り、彼女の肌の温かさを知ってしまった今、我慢なんてできそうにもない。
彼女はデビュー以来、着実に仕事をこなしてゆき、評価を得てきた今、若手女優の中でもトップを争う演技派女優へと成長していた。
また生来の天然キャラと反応の良さから、バラエティにも多数出演する売れっ子タレントにもなっていた。
そして去年の初め、某番組で披露していた料理が評判となり、『京子のラブミー・キッチン』という冠番組まで持つようになっていた。こちらの番組はある理由から人気に火がつき、今最も注目されている料理番組の一つだ。
今回は、そのメインスポンサーである東○ガスのCMで、俺たちは新婚カップルの朝の風景を演じることになっていた。
今朝は、そのリハーサルをするという大義名分で、久しぶりにゆったりとした二人の朝を迎えようと思っていたのに、つい目の前の美味しいご馳走に釣られて、がっついてしまった。
本当、何やってるんだ俺?
抱かれたい男NO.1を何年も維持してる男が笑えるだろ。
キョーコを前にすると、余裕なんて全部吹き飛んでしまう。
どんどん綺麗になっていく君に置いていかれそうで、
もしかすると俺は、焦っているのかもしれない。
そんな事をうだうだ考えながら、
衣装である白いシルクのパジャマを着て、戻ったスタジオ内は美味しそうな匂いが充満していた。
「ああ~ いい匂いだ。」
いかにも美味しそうな匂いにつられて近寄ったふりをして、仕上げにかかっているキョーコの隣に立った。
少し屈んで、誰にも聞こえないように耳元で囁く。
「昨日の事、怒ってる?」
「怒ってません。邪魔ですから、少し離れて下さい。」
「やっぱり怒ってるんだ…」
「だから、怒ってないですってば…」
「ごめん。」
「どいてください。」
「本当にごめん。」
セットとして組まれたガラストップの天板を拭いて、手早く出来上がった料理を盛り付けているキョーコちゃんの横で、手伝っているのか、邪魔をしているのかわからない仕草でまとわりついている、うちの売れっ子俳優は一体何をしてるんだ。
いつもなら上から見下ろすように喋る蓮が、身体を大きく曲げて下から覗き込むようにして話をしている。
そういえば、今朝から様子がおかしかったな…
どうせまた、何かやらかして、キョーコちゃんのご機嫌をとっているんだろう。
傍から見れば、仲の良い先輩と後輩のじゃれ合いのようにも見えるが、二人の仲を知っている者が見れば丸わかりだ。
しかし・・・・
あまり隠す気のない蓮はわかるが、後輩の立場をわきまえて遠慮気味に接するキョーコちゃんも、今日は何だか様子がおかしい。
一体、あいつは何をやらかしたんだ・・・・はぁ~~~っ
相変らず離れようとしない蓮を無視して、テーブルに料理をセッティングしていくキョーコが、コンロの上の大きなフライパンを取ろうとすると、さっと蓮がフライパンを取り上げた。
「手伝うよ。」
「駄目ですよ。白い衣装が汚れたら大変です。」
「気を付けるから、大丈夫だよ。それに俺も出演者なんだから、少しぐらい手伝ってもいいだろ。」
「もぉ~仕方ないですね。じゃあちょっと待っていてください。」
キョーコは、さっき自分が使っていたエプロンがかかっている椅子に手を伸ばした。
「エプロンをつけますから、頭下げて下さい。」
「うん、ありがとう。」
フライパンを持ったまま、頭を下げて、背伸びするキョーコにエプロンをつけて貰う蓮の顔は、とても満足気だった。
パジャマの上に赤いチェックのエプロンという、敦賀蓮にはあるまじきスタイルなのに、人目を気にする様子もない。それどころか、フライパンを持ってない方の手をキョーコ側に伸ばし、袖口までまくり上げて貰っていた。
その様子に、少し離れた所で見ていた社もさすがに焦る。
蓮・・・・・なに、嬉しそうな顔で、キョーコちゃんにエプロンをつけて貰ってんだ。
フライパンを置いて、そのくらい自分でつけろよ。
いや、その前に仮にも抱かれたい男NO.1を維持し続けてる男が、そんなサイズも合ってないファンシーなエプロンはないだろ。
敦賀蓮のイメージがぁ~~~~
頭を抱えて、崩れ落ちそうになったが、はっと我に戻った社は、焦って周囲を見渡し、様子を確認した。
作業をしながら、ちらちら横目で二人のやりとりを見ているスタッフ達は、楽しそうに笑っている。
中には、完全に手を止めて、頬を染めてうっとりと見つめている女性スタッフまでいるから不思議だ。
いい男は何を着たってかっこいいんだろうか・・・・
虚しくなってきた社は、また二人から視線を逸らし、そっとため息をつくのだった。
「袖口は気を付けて下さいね。この後、寝起きのシーンがあるんだから、トマトソースとかがついてたら台無しですよ。」
「わかりました。気を付けます。でも、どうしてガスコンロのCMに俺の寝起きのシーンが必要なんだろうか?キョーコの料理と調理するシーンだけで充分な気もするけどね。」
「ふふっ…それはやっぱりサービスカットじゃないですか。世の女性はお料理もいいけど、やっぱり敦賀さんの寝起きシーンは見たいと思いますよ。きっとたくさんの敦賀さんファンが、このCMを見てくれるんでしょうね。」
「京子ファンもだろw しかし俺達って…この料理と同じレベルなのかな?」
「やだっ、何それ?ぷっ…ぷぷぷっ…」
「やっと笑ってくれた。よかった・・・昨日はごめんね。我慢が足りなかった。」
「もういいですよ。ふふふっ・・・・」
幸せそうに蕩けんばかりの微笑を交わしあう二人は、周囲もほんわりと温かな空気に包みこんでいった。
しかし、その中には嫉妬と羨望の眼差しで見つめるスタッフ達も交じっていたのだが…
「お~い そこの二人、役作りはその辺にして、一旦セットから外れてくれ。出来上がった料理を先に撮るぞ。」
「「はい!」」
「あっ、敦賀くんは向うのセットに行って、ベッドに入ってスタンバイしておいてくれ。」
「はい、わかりました。」
「京子ちゃんは右側のドア前でスタンバイな。」
「はい。」
監督の言葉にそれぞれが再び気を引きしめなおし、各自の持ち場へと散っていった。
****
蓮は、隣のセットに入るとベッドの前で立ち止まった。
シーツをめくった手を止めて、しばらく何かを考えこんでいた。
そしてパジャマのボタンを上から一つずつ外し、途中一個だけ残すとそのままベッドへと潜り込んだ。
*****
「テイク3」
『カチンッ』
カチンコの音と共にカメラが回り始める。
ドアから入ってきた新妻春菜(京子)は、愛くるしい笑顔を浮かべて自分の愛する旦那様、秀一(敦賀蓮)が寝てるベッドに近づき、そっと肩に手を伸ばした。
新妻らしい初々しい仕草で、ゆっくり揺り動かすと顔を近づけて耳元で声をかけた。
「秀一、朝ごはんの用意ができましたよ。」
そして、カメラの邪魔にならないように身体を離す。
ベッドの中でもぞもぞと身体を動かした秀一(敦賀蓮)は、シーツから右手を伸ばして、軽く伸びをすると差し込む朝日(人工)を隠そうとそのまま腕を顔の方に持っていく。
目を半分だけ開いた秀一(敦賀蓮)は、春菜(京子)の顔を見つけると、キラキラと優しい笑顔を振りまいた。
「おはよう、春菜。」
「秀一、おはよう。朝食冷めちゃうから、早く起きてね。」
そう言って、部屋を出て行く春菜に促されて、ベッドからゆっくりと身体を起す。
シーツをめくって上半身を起こすと、ベッドの端に腕をついた。
シルクのパジャマがスルッと肩から滑り落ち、首筋から浮き出た鎖骨が綺麗に半分晒され、カメラの方に少し体の向きを変えると、逞しい胸板がばっちり映し出された。
カメラはそのまま艶めかしい蓮の姿を舐める様に撮影してゆき、ボタン一つしか止められていない肌蹴たパジャマの隙間から見える、くっきりと割れた腹筋で暫し見惚れる様に動きを止めていた。
画面の向うで、ごくりと生唾を飲む音が今にも聞こえてきそうなほどに、彼の肉体美は魅惑的だった。
そしてこの場にいる全員も、彼の完璧なボディにうっとりとなり、カットの音が聞こえても、見入ってしまい、動けずにいた。
その後、二人で仲良く食事をするシーンを撮り、今回のCM撮影は無事終了となった。
すべての撮りを終えると、片づけるという名目で、キョーコが早くから作っていた美味しい料理達をスタッフ全員で頂き、舌鼓を打つ。
蓮と京子を囲んで、和やかなムードの中、団欒は続いていた。
「本当に、京子さんの手料理は美味しいですね。」
「このトマトとツナの冷製パスタも最高!
さっぱりしてるから、二日酔いの俺でもぺろっといけるね。」
「お前、気持ち悪いって、朝から何も食ってなかったもんな。」
「最上さんのような可愛くて料理上手な女性をお嫁さんを貰える男は、世界一幸せだろうね。」
ふわふわのオムレツをフォークですくい、隣で甲斐甲斐しく皆に料理をサーブしているキョーコに、蓮はウィンクした。
蓮の言葉に、ウンウンと大きく頷くスタッフ達もキョーコの方を見つめる。
蓮のいきなりのお嫁さん発言に、嬉しいやら恥ずかしいやらで、どんな顔をしていいのか困ってしまったキョーコは、頬を染めもじもじと恥らった表情で俯いてしまった。
だがキョーコは気づいてなかった。
そんな困った仕草でさえ可愛らしくて、馬の骨を増産するには充分な威力があると言う事、そしてそれが蓮の機嫌を降下させていく最大の原因である事を。
僅かに下がった体感温度にドキッとして、隣を見ようとした時、出来上がりを知らせるタイマー音がオーブンの方から鳴り響いた。
神の助けとばかりに、キョーコは席を立って、オーブンの元に走り去っていく。
そして焼きあがったバターロールを籠に盛り付け、戻ってきたキョーコはスタッフの一人一人にパンを配り始めた。
「美味しい!」
「ふわふわだぁ~」
「外はカリッとしていて、中はふわふわ。やっぱり、東○ガスのオーブンで焼いたパンは最高だね。」
「そうなんです!このオーブンは高火力だから、美味しさも逃さずスピーディーに仕上げられるんですよ!」
「キョーコさんにそう言って貰えると嬉しいな。今度オーブンを買う時は、是非プレゼントさせて下さいね。」
「ありがとうございます!でも、実はもう家でも、そちらのシリーズはすでに使わせて頂いているんですよ。」
営業スマイルでにっこり返すと、広報担当の人も嬉しそうに頷いていた。
これは蓮さんが私がメインとなる料理番組が決まった時にお祝いとして、キッチンをリフォームしてくれたから。
東○ガスが冠スポンサーなので、もちろんテレビで使う器具も同社のものばかり。
普段から使い慣れている方がいいだろうと気遣ってくれたのよね。
蓮さんに無駄遣いさせてしまったけど、これは本当に今助かっている。
「これって生地も一から作っているんですか?」
一人のスタッフが興味深げに聞いてきた。
「はい!今私は、パン作りがマイブームなんです!たまにはこんな風に、現場に差し入れすることもあるんですよ。」
「へぇ~~そうなんだ。でもこんなたくさんの量を捏ねるだけでも、大変なんじゃない?結構重労働でしょ?」
「ふふっ、とっても大変ですけど、楽しいので苦にはなりませんよ。」
「そうだね、俺もこの時ばかりは、頼ってもらえるから楽しいよ。」
「へっ?」「えっ?」「「ええ~~~~っ!!!」」
蓮の思わぬ暴露に、皆、驚き、言葉を失ったまま、二人の顔を交互に見ていた。
キョーコは、真っ青になったり、真っ赤になったり、忙しなく顔色を変えながら口をパクパクしているだけで言葉が上手く出てこない。
蓮はそんなみんなの様子など気にする素振りもなく、パンを口に運んでいた。
さすがの社も、予想もしない蓮の言葉に狼狽え、気の利いた言葉も見つからないまま、恨めしげにこの騒動の発端となった彼を、ちらりと横目で睨んだ
そんな微妙な空気が流れているスタジオの沈黙を破ったのは、このCMのプロデューサーだった。
「今回は敦賀くんの超セクシーショットも撮れたし、お料理をする京子さんも凄く可愛かったから、きっとこのCMは話題になって、シリーズ化されるだろうな。
敦賀くん、京子さん、次もよろしく頼むね。」
蓮とキョーコに意味ありげな笑みを浮かべて、頭を下げると、社の方を見遣った。
一瞬社も、訳がわからなかったが、すぐにそれが何を意味するかを気づいて大きく頷いた。
「もちろん喜んでこのオファーを受けさせてもらいますよ。その際には是非またこの素晴らしいスタッフの皆さんと一緒に仕事をしたいですね。」
社の機転ある返事に、皆はその意図する意味を理解し、この事実は暗黙のトップシークレットとなり、表に出ることはなかった。
しかし、放送が始まると二人のお芝居とは思えないほどの仲の良さに噂は一気に加速し、予想通りの人気に後押しされるがままに作られた次のCMでは、理想のカップル像だと視聴者の憧れの対象となり、3本目が放送された頃には、京子も二人の仲を否定するのは諦めてしまった。
このCMで演じた幸せそうに過ごす新婚夫婦にあやかろうと、ぴぴっとシリーズの調理器具は新婚生活の必須アイテムとなり、東○ガスが冠スポンサーとなっている京子の料理番組も高視聴率を維持し続けていた。
しかし、その影で一人だけ地団駄を踏んでいる男がいた。
最初のシリーズの寝起きシーンで話題となった蓮の鍛えられた肉体美が、以前話題になった不破尚のCDジャケットで披露された肉体と比較されてしまったからだ。
それなりにはしっかり鍛えられた肉体も、長い間努力して作り上げてきた蓮の完璧なボディに比べると、やはり見劣りするのは明らかで、線も細く、大人の男としての色気もいまいち足りず可愛かった。
また、偶然にも(←実は蓮の作為的なもの)構図が似てしまったものだから、不破尚のジャケットを知るものは皆、つい比べてしまうのも致し方ない。
そして一部の尚の熱狂的ファンを除いては皆口をそろえて、「惜しい!」と呟いてしまうのだった。
おわり
スキビ☆ランキング
←参加してます。
面白かったよと思われましたら、ポチッと押してください。ピコのやる気スイッチです。