2023年初のブログ寄稿となりました岡田力です。本年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。
年明けから2月にかけてのこの時期は毎年てんやわんやになることが多いのですが、今年もご多分にもれず、というより例年以上に、上を下への大騒ぎでございます。それはもう大変な芝居なのです、「三文オペラ」は。
申し遅れましたが、私はドスのメッキースを演じております。
さて…
皆さん、「甘食(あましょく)」という食べ物をご存じでしょうか。
富士山の形をした、大きくて柔らかいクッキー、もしくはパンのようなスイーツです。甘いですが、食べると口の中がパサパサになるので要注意な食べ物です。
私は名古屋で12歳まで、その後31歳まで東京で暮らしていましたが、どちらの土地でもスーパーには当たり前のように置いてありました。
先日、無性に食べたくなり、近所のスーパーを探し回ったのですが、どこにも見当たらず。そういえば、関西に移住してから一度も甘食を食べていなかったことに気が付きました。調べると、東京生まれの甘食は関西以西(九州も含む)ではあんまりポピュラーではなく、存在すら知らない人も多いとか。ただ、全くないわけでもなさそうなので、見かけたら食べてみようと思っています。
甘食と三文オペラに何の関係があるのか、と問われたら、平謝りで「ありません」と答えるしかないのですが、三文オペラの劇中にも食べ物が登場します。
サヴォイ・ホテルから盗んできた最高級の料理や、メッキ―スが絞首刑直前に人生最後の食事として食べるアスパラガス。そして、劇中歌「大砲の歌」に登場するタルタルステーキ…
ん…?
タルタル…ステーキ?
タルタルソースをステーキにかけた料理…?
生まれてこのかた、見たこともなければ食べたこともない料理、タルタルステーキ。しかし歌詞に登場する以上、知っておかねば実感も込められないというものです。
というわけで、タルタルステーキを実食するべく、出かけてきました!
やってきたのは梅田の茶屋町にあるレストラン街。
「カルネージオ ウエスト」さんに入店。ランチタイム終わりギリギリに飛び込んだにもかかわらずとても丁寧に対応していただきました。メニューから「和牛のタルタル」を注文。
ついにタルタルステーキが運ばれて来ました。
これが…タルタルステーキ…!
全長は15センチほどでしょうか。見た目はユッケ、もしくは焼く前のハンバーグのようです。
パンに乗せていただきます。
おお…これは…
生肉の臭みが全くない!
生卵と、おそらくニンニクやオリーブなどが練りこまれているようですが、なにより新鮮な牛肉の旨味がダイレクトに感じられます。
これはSASHIMI好きな日本人なら絶対好きになる味!
店員さん曰く、タルタルステーキ用の肉は品質管理基準がメチャクチャ厳しく、捌いてから二日以内の肉でしか提供できないとのこと。そりゃ旨いはずです。
お酒のアテ的に召し上がる人が多い料理なので量はそんなに多くはないのですが、満足感で満たされました。ご馳走様です。
以上、実食レポでした。
ピッコロ劇団公演「三文オペラ」は2月17日から19日まで、兵庫県立芸術文化センター阪急中ホールで上演いたします。
チケットございます。皆様のお越しをお待ちしております。