【PD】

膵頭十二指腸切除術は英語でpancreatoduodenectomyと言い,PDと略されます。

胃の出口近くの1/3程を切除します

さらに膵頭部(膵臓右半分)、十二指腸の全長、空腸の一部、胆管、胆嚢、胃の下半分(幽門側)
を切除します。

【PPPD】

全胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除術のことをPPPDと呼びます。

胃と胃の出口の幽門輪を温存して同様の手術を行います。

胃および幽門輪と十二指腸を2~3センチ残します

PDより術後の栄養代謝が良い。


≪膵頭十二指腸切除術の再建≫

十二指腸を切除した後はその十二指腸についていた胃や膵臓などを再度腸に取り付けていきます。

膵頭十二指腸切除術の再建は,再建する臓器の順番によって名称がついています。

(提唱した人の名前をとってWhipple法,Child法などと呼びます)

 Whipple法: 胆管->膵臓->胃の順に空腸との吻合を作成します。

 Child法:膵臓->胆管->胃の順に空腸との吻合を作成します。

 今永法:胃->膵臓->胆管の順に空腸との吻合を作成します。

 鈴木法:PPPDのときは胃十二指腸->膵->胆管の順に空腸との吻合を作成します。


 日本の規約

PD-I(胆管・膵・胃の順),PD-II(膵・胆管・胃の順),PD-III(胃・膵・胆管の順)、 PD-IV(その他)に分類されます。

膵吻合の術式としては,端側膵空腸吻合(A),端端膵空腸吻合(B),端側膵胃吻合(C)などがあります。

胆管・膵・胃の順に手術し、端側膵空腸吻合を行うとPD-IAになります。

胃・膵・胆管の順に手術し、端端膵空腸吻合を行うとPD-IIBになります。


図解説のリンク先 大津赤十字病院 

http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~pancreas/pancreas_PD.html

http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~pancreas/pancreas2.html