では、次のような例は、
ドミナントモーションと言えるだろうか?
前回の記事『 偽ドミナントモーション!?(1) ~ 偽物鑑定 』では、
以下のような事例を挙げ─、
ドミナントモーションの条件の1つ─。
第7音が、5度下の和音の第3音へ
に該当する、
ファ → ミ
が、トップノートの、
ファ → ソ
に、かき消されてしまい…、
これではドミナントモーションとして、
機能しないという話をした。
それでは、今回は、どう思われるだろうか?
前半、二拍に渡って、構成音を変化させた G7 を、
奏でた後─、
C へと進行している。
しかし─、
「 シ レ ファ 」
であり、前回と同様─、
第7音が、5度下の和音の第3音へ
に該当する、
ファ → ミ
が、トップノートの、
ファ → ソ
に、かき消されてしまっていることに、
変わりはない。
従って─、
今回も、ドミナントモーションとして、
機能しているとは言えない。
しかし─、
ドミナントモーションとして機能していないからと言って、
それが、間違っているわけではない。
ドミナントモーションを使いたくないケースも、
あって良いのだ。
音楽をやる以上は、必ず耳を頼りにせよ。