これまで何回か激安CD Boxのことを話題にしてきた。たとえば最近でいえばこれ。

 で、たいていの場合は、いわば「演奏家寄せ集め」の巨大なセットか、もしくはグルダのベートーヴェン・ソナタ全集のような、ある特定のレパートリーに絞ったものか、であった。

 しかしコトは次のフェーズに移行したというべきか? 今回、マリア・カラスの全スタジオ録音(69枚組)が出るという。これが18000円。彼女のスタジオ録音、といえば、当然のことながら幾多のオペラ・全曲盤も含まれるはずで、それにアリア集が加わることになる。しかも彼女は正規の録音の9割はEMIへ残したので、いわばカラスという20世紀最大の音楽家が残した音の記録のほとんどを2万円弱で入手できるというわけだ。すごく価値のある2万円だ。

 この調子で行くと、そう遠くなくSony/BMGからホロヴィッツの全録音(晩年のドイツ・グラモフォンへのもの以外)をすべて集めたもの(CD 40枚前後)が15000円もせずに登場することになるのだろうか? そういえば今、タワレコでは、ラフマニノフが残した全録音が、4990円で売られている(10枚組)。これも信じられない値段ではある。

 カラスのBoxはこちら・・・

http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=1623675&GOODS_SORT_CD=102