インドの竜・ナーガ2 | 紅龍恋歌

インドの竜・ナーガ2

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紅龍恋歌-インドのナーガ
写真はカンボジアに残るアンコール時代の橋


手前に見えるのがカンボジアでの竜神ナーガ


9つの頭を広げる蛇の姿



紀元前2600年から紀元前1800年頃、ドラヴィダ人によって興されたインダス文明では


蛇はそのまま神の姿とされていた



その後インダス文明圏に侵攻してきたインド・アーリア人は


元来が自然崇拝を土台とした宗教観からインダス文明の蛇神を受け入れ


インド・アーリア人が体系づけていったバラモン教の中で


ドラヴィダ人が信仰した蛇神は


水と天候をつかさどる神属ナーガとして信仰の対象でありつづけたようだ




このバラモン教から後年、仏教とヒンズー教がそれぞれ発展してゆくこととなる




ヒンズー教においてナーガは、バーターラと呼ばれる地底に住む神の一族とされ


複数の王がこれを統治しているといわれていた



ヒンドゥ教でのナーガ
紅龍恋歌-ヒンドゥのナーガ


蛇が信仰の対象となったのは


冬眠と脱皮という成長のサイクルが古代の人からは死からの再生をイメージさせ


一部の蛇(特にコブラ)の持つ毒性が人智を遥かに超えた生殺与奪の力を持つと思わせたからと考えられている



現代でもタイなどでは竜王ではなく原初の形のナーガが崇拝の対象となっている




ラオスのナーガ
紅龍恋歌-ラオスのナーガ


タイのナーガ
紅龍恋歌-タイのナーガ




画像参照:
・ イサーンの大地走行