Adobe Acrobat Professional というソフトウェアを使っている。最近、バージョンが 7.0 になったので、アップグレードすることにした。購入してあったのだが、原稿の〆切のタイミングがあったので、昨日まで手を付けられなかったのだ。インストールする暇もないというのではなく、インストールしたら動かなくなるというリスクを恐れたのである。

なお、Adobe Reader も 7.0 になっている。Adobe Readerのページにある Get Adobe Reader というイメージボタンをクリックすればダウンロードできる。

ただ、私は Adobe Reader は不要なので、まだインストールしていない。Adobe Acrobat があれば表示もできるので、Reader をインストールしなくても不都合ないのだ。もちろん、作成した PDF の表示確認のために Reader をインストールすべきだが、いまのところ、そう頻繁に PDF を作ることもないので、どちらかというと、そろそろディスクの残りが少ないというのが気になるのである。

さて、Adobe Acrobat を upgrade したときに、いろいろ面白いことが起きた。一番面白かったのが、インストール終了直後に、ライセンス認証という手順が必要になったときのことだ。「インターネットでライセンス認証をする」というダイアログの画面で、ライセンス認証する場合は「次へ」ボタンを押せというのだが、画面のどこを見ても「次へ」というボタンはないのである。

ないボタンを押すのは結構難しい。

ボタンの位置をまとめるというのはユーザーインターフェースとして重要だが、ダイアログの作り方によっては、文中に自由にボタンを配置できる。今回のダイアログも実はその種のものだと思われるが、それなら、文中に直にボタンを埋め込んでおけば、このようなミスは防げるものだ。ユーザーとしても、ボタンを押し間違えずに済む。ただし、その場合に、それがボタンとして押せることをうまく表現することが必要になるので、その点は設計時に注意が必要だ。

もう一つ面白かったのが、インストール中の画面である。プログレスバー表示の重要性と、いいかげんな残り時間予想の弊害について、以前このコラムでも書いたが、残り時間の予想が秒で表示されるというのは珍しいと思う。しかも、画面では分からないが、この秒表示は、刻々と表示される訳ではない。10秒程度そのままだったりすることもある。誤差が10秒もあるのなら、分単位でも構わないのだ。もちろん、誤差は10秒なんてものではなく、数分以上あるのだが。

439秒と言われても、普通はピンと来ないのである。7分なら、どの程度の時間なのか、日常生活的に、より分かりやすいはずだ。