戦争とテロの背後には戦意高揚のため宗教やカルトが利用されるのはよくある話だが、クエーカーは第二次世界大戦でのキリスト教会のナチス支持には加担せず平和主義を貫いた。

第一次、第二次世界大戦で英米クエーカーの平和活動は目覚ましく、ノーベル平和賞を2度与えられている。アメリカ在住の日本人がマンザナール強制収容所に収容されたとき、身の危険も顧みず日本人のために働いたハーバード・ニコルソンン、エスター・ローズ他多くのクエーカーがいた。
$新時代のキリスト教

戦後はクエーカーが主宰している海外援助団体アメリカ・フレンズ奉仕団から沢山の衣料や薬が日本へ送られてきた。ヨーロッパやアフリカなどでもアメリカ・フレンズ奉仕団記章が屋根に付いた車は決して空からの空爆を受けなかったという。
$新時代のキリスト教$新時代のキリスト教


第一次大戦直後から、クエーカーたちは、飢餓にあえぐドイツの大衆に救援物資の供給を活発に行ってきたので、第二次大戦中ナチスはクエーカーについては手を出さない政策を採っていた。かつてイギリスやアメリカからきたクエーカーたちの支援を覚えていたパイロットはフレンズ奉仕団の車は空爆しなかった。これにより、ある程度自由を得たクエーカーは大きな危険を犯しながらユダヤ人を援助救出した。
$新時代のキリスト教

17世紀に誕生したクエーカーは当初から男女差別に反対し、アメリカではネイティブアメリンとも真の友人として接し伝統には敬意を払い共存を願い、奴隷解放運動をも積極的に展開した。

少数派ではあったが「アメリカの良心」と呼ばれ世界に影響を与えてきたクエーカーは、イギリスでの誕生から激しい迫害に合ってきた。