食後高血糖を自分でコントロールするためのコツの探究です。
なぜこのようなことをするかは、私なりの理由を前回書きましたので、そちらを読んでください。
前回の話の中で、
「2型糖尿病の状態」と「正常な状態」との乖離
を整理して
【1】空腹時血糖
【2】食後血糖
【3】血糖変動幅
という結論にいたりました(厳密に言えばもっとたくさんありますが、例によってざっくりです)。
ここで、食後の血糖値をコントロールするのは、主に食事ということが第一に上げられます。
次に、運動でしょうか。当たり前すぎますでしょうか。
でも、単純にそうです。
ただ、ここで、その食事の善し悪しをその場で判断し、次の食事に生かす方策を持てれば、科学的に食後の血糖コントロールが実現するんですが。
それは何でしょうか。
そうです、血糖測定です。自己血糖値測定です。
これがこまめにできれば、確実に「食後の血糖値コントロール」は実現するはずです。
ここで、問題があります。
糖尿病初期の場合、あるいは境界型の場合、経口血糖降下薬のみで治療している場合、血糖測定器は持っていないと思います。
インスリンによる血糖管理をしている場合は、保健医療の範囲で血糖測定が自分でできるわけですが、そうでない場合は、自己責任で自己負担でやらなければならない。
ここが問題です。医療先端国家といわれながらも、日本は、このへんのツメはどうなんでしょうか。
糖尿病が、日本の死亡原因の第3位までの疾患に大きく関連していることがわかってきていて、さらに、境界型の段階から、大血管障害が始まっているということまで、今までの研究で明らかになったのに(それは食後高血糖に集約されるのに)、そのケアに必要な血糖自己測定を啓蒙しない・・・・。
私が生まれた昭和30年代には、家庭に体重測定器は普及していなかった。学校や病院や銭湯、はかり屋さんの店頭とか、ある種パーソナルユースではなかった。
だから、体重管理もおおざっぱで、それが必然。
血圧測定器はどうでしょう。昔は病院に行かないと自分の血圧は知るよしもなかった。看護婦さんがシュッシュッと音のでる水銀柱で読み取ってくれる「わたしの血圧」だった。
ところが、今は一家に一台くらいはありそうなくらい普及しましたね。
その差は何か。おのおのが、血圧の正常値をだいたい認識できるようになっていて、体調が悪いときの血圧なんかも把握できている人が多くなってきた。
検査データは大切だと思います。
「じぶん」を知る一つの手段になり得るからです。
医療機関の「めしのたね」という意味ではないです。
手軽に、血糖値を計れる環境が必要だと思います。
いかがですか?
次回は、わたしの尊敬すべき読者の方々や友人たちのコメントから血糖測定の海外事情などをのぞいてみます。
今日も素敵な一日になりますように。
また、お会いできてとてもうれしいです。