トンカ ジャン=ポール・エヴァン銀座店限定 ♪87.1
 

スイーツ ランキング ~ぼくはむこようし

トンカ豆という香料の素材にも用いられる石鹸あるいは桜などの香りをもつ素材を使用したケーキです。
銀座店限定という、購入難易度の高い逸品。
しかも銀座店はイートスペースがないので、ぶらり旅行者にはますますハードル高いです。
 

スイーツ ランキング ~ぼくはむこようし

でもこれが素晴らしい作品でした。
ただでさえもチョコレートケーキに定評のあるジャン=ポール・エヴァンですが、その硬派すぎるエレガントさに、いくらかの遊び心を感じさせたケーキとなっているkとが嬉しい!!
 
カカオにはヴェネズエラ産がセレクトされています。
香りが豊かで、苦味の個性が穏やかな分、酸味が感じ取りやすいタイプだと思います。
 
トンカ豆同様に、香りにこだわった作品であることが伝わりますね。
 
ケーキの構成は激薄チョコレートをのせたトンカ豆のプレート菓子に、チョコレートソース。
その下にはチョコレートスポンジを挟んだチョコレートムース、最下層にビスキュイというもの。
 
まずは激薄のチョコレートプレート。
JPHの文字が嬉しい。
あまりに薄うパリッと崩壊しますが、実は口どけ良く、しかもチョコレートの味わい明瞭なもの。
手ぬかりないですね。
 
チョコレートソースはリキュールがしっとり絡んだ味わいでコクがしっかり感じられます。
甘くトロッとした舌触りm、口当たりから、酸味が感じられるのはやはりベネズエラ産カカオと思わせ、そこからリキュールが香、さらにはミルクの風合いが浮かべられながらカカオの持つコクが生まれます。
このコクの強さ・・・、さすがです。
 
主役のトンカ豆のプレートは香り豊か。
トンカ豆をローストし、飴か何かでプレートにしたようなパーツです。
味にはトンカ豆の独特内部したような苦味が感じられ、ここに柚子、オレンジ、フランボワーズ、杏仁豆腐・・・いやいやライかなこれはって感じの香りがきっちり浮かびます。
リキュール感が押しだすこの香りは、素直にトンカ豆の個性とは思えないほどの強い個性。
それこそライムリキュールがアクセントに加えられているとしか思えない!!
味わいはじっとりした苦みを後に残すのが特徴。
燻した黒豆の皮などに近い味わいですが、それが実に上品にまとめられています。
 

スイーツ ランキング ~ぼくはむこようし

チョコレートムースはそれはもう、美味しいにきまってます!!
厚みのある味わいが凄い!!
リキュールの感触を感じながら、カカオの逞しい味わいを堪能させます。
最後までチョコレートらしい味わいを薄めることなく積み上げ、厚い舌触りから意図的に口どけをじっくり楽しませる演出もまた素晴らしい。
やみくもにスピード感ある口どけを、意図的に押さえて味を構成するのは、口どけの良いきめ細かなショコラを作る技術を当然のように有しているショコラティエのみに許されるアプローチ。
さらには貫禄ある味をじっくり楽しませるも、重さを感じさせないのがこれまた凄すぎます。
ジャン=ポール・エヴァンのムースなんて美味しいに決まってるとわかっていても、常に感動させられますね。
チョコレートスポンジはしっとりした食感で、チョコレートムースの食感に存在感を与えます。
これも美味しい。
 
最下層にはビスキュイ。
じゃりじゃりとした食感に甘みがしっかり。
伝統的なケーキへの敬意と、母国フランスの文化を主張するような、エヴァンのケーキでは定番の演出。
少しヘーゼルナッツを思わす味も感じられ、甘みに幅を感じ、単調になりません。
 
全体として香り豊かなパーツを楽しませつつ、ビスキュイの甘さが全体の味を支えるという感じの作品です。
そして何よりつかわれるチョコレートの個性が、深みのある重厚さを持ちながら、おもっ苦しくならない作品です。
さらには食べ終えて口に残るトンカ豆の香りがやたらにセクシーなんですよ。
これは素晴らしい!!
 

スイーツ ランキング ~ぼくはむこようし

銀座店限定では勿体ないですね!!
これは手土産用にあらず!!
むしろイートスペースに立ち寄る一人客向けの作品です。
フレッシュなまま、真剣に対峙できる環境を作ってください!!!