パフェ マリアージュⅠ ♪85.9 ~ピエール・マルコリーニ

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パフェ シーズン PARFAIT “MARIAGE”
パフェ マリアージュⅠ.ホワイトチョコレートアイス、チョコレートチップアイス、ミントチョコレートアイス
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この作品にトッピングされるのは、飾りのチョコレート細工とチョコレートパウンドケーキ。
 
チョコレート細工は、味そのものはぬっくりとしたもの。
マルコリーニに期待する手のものではありません。
まあ、この手のものは味の面では仕方がなし・・・。
口どけも悪く、味にも雑多な感じがみられます。
苦味の癖もあるし、キレ味もないかな・・・。
カカオの風合いが弱く、ミルクの味わいを主張することもなく、何となくさびしい限り・・・。
♪78ってところか。
 
それに比べればで嬉しいのがチョコレートパウンドケーキ。
パウンドケーキは外側内側とも落ち着いた、いやしかししっかりとした苦味を持っています。
でもここではそれほど活躍しているきはしないかな?
単品で頂いた時にはおいしかったのですが、ちょっとパフェの中では輝き冷めちゃったかな。
♪81.5
 
ミントチョコレートアイスは、舌触りにザラサラっとした流れる粒子感。
滑らかというよりは、粒子のざらつきを感じろと言わんばかりの風合い。
しかし柔らかさがあるために、そこは押しつけがましくはないのが特徴です。
この柔らかさがトッピングの生ミントを上手に受け止めますね。
ただでさえも余韻で浮かぶミントの風合いが美しいこのアイスに、生のミントが口当たりからのハービーな質感を加えてくれるのです。
口当たりから生ミントの個性がアイスクリームをキリッとした風合いに導きます。
確かにマリアージュしていますね。
このコンビは当たり前の素晴らしさ。
オレンジジュースにオレンジの果肉を加えるようなものだからね。
そりゃ美味いです。
 
ホワイトチョコレートアイスは、どっしりした味わいで、濃厚にココアバターの旨みを押し上げます。
コクが強いですね。
 
チョコレートチップアイスはホワイトチョコレートアイスやミントチョコレートアイスに比べてやや固めの質感。
一番ソフトなのはミントチョコレートアイス。
だからこの順番に重ねられている・・・、というよりはこの順番に重ねるためにこの固さなのかも。
それにしてもカカオの風合いをがっちり重ねるこの個性は見事!
さらにはチョコレートチップのビターテイストがその輪郭をピリッとした表情でエレガントにして優雅な余韻からの楽しみを生み出します。
カカオマスの個性が光るチョコレートチップアイスと、ココアバターの個性が光るホワイトチョコレートアイスを同時に頂く楽しみ・・・、これこそがパフェのハイライトなのでしょう。
惜しむらくはミントチョコレートアイスとの相性。
ここは少し合わない。
残念・・・。
そう考えると、ホワイトチョコレートアイスが一番下でもよかったの・・・って気も。
でも色とか考えるとなぁ・・・。
それに味が近いものが隣接すると、風味が濁るし・・・。
う~ん。
 
まあ個人的にはホワイトとミントにはマリアージュは感じませんでした。
 
一番下のブルードネージュはいかにもらしい砂糖のザラッとした質感が素朴で堪りません。
何と言うか雑多な甘みと雑多な舌触りに欧州の伝統的な風合いが滲みます。
革新的な作家である氏の、歴史への敬意を最後に感じさせてくれるかのようで心地よいですね。
素晴らしきエピローグ!!
余計なアレンジを加えていないのが逆に素敵。
生のミントで幕を開けて、ここで締めるセンスに脱帽!!
 
で、最終評価は・・・、まあまあってところかな。
マルコリーニ様には失礼ですけどね!!
 
パーツパーツでは圧倒的に美味しいのです。
しかしキャラメルパフェやチョコレートパフェほどにはマリアージュを感じませんでした。
存在の必然性を感じさせる要素が少ないのかな。
生ミントを楽しんだところだけが唯一の収穫。
これならむしろソリッドに単品のアイスクリームで楽しんだ方がエキサイティングでダイレクトな旨みを堪能できそうな気がするのです。
いつも褒めているばかりじゃないんですねってわかってもらえました?