MARCOLINI CARAMEL PARFAIT マルコリーニ キャラメル パフェ 総合♪91 ~ピエール・マルコリーニ


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2007年春に登場したキャラメルパフェ。
2種類のキャラメルアイスクリームをはじめ、異なるテクスチャーによるキャラメルテイストと各種クリームの優しいマリアージュ。アクセントに洋ナシとチョコレートを加え、贅沢なパフェの世界が完成しています。
人気のプラリーヌ・アニモキャラメルのキャラメルソースを用い、アイスクリームにはフランス産の塩を少量使用。キレのある苦味、コクのある甘味、さっぱりとした後味を実現しました。
マルコリーニならではのインパクトのあるフレーバーです。

とのこと。
 
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チョコプレートの口どけをゆっくり楽しみ、舌の上に広がる甘く優しい味わいに癒されて、心を落ち着けてから楽しむパフェです。
そうでないとここからの劇的な展開には付いていけません。
しかしチョコレートを味わいながらも、トッピングの飴細工の美しさに心奪われます。
この飴細工、味そのものはどうというものでもありませんが、嬉しい演出です。
特別な日に特別な人と頂くには最高ですね。
素晴らしい光のレイアウトが映し出されます。
比較的溶けにくく、固い飴です。
味は薄ら甘くほろ苦いものですね。
際立った美味しさを伝えられないのが残念。
こういうところも完璧に美味しくあってのマルコリーニ・・・なんて期待しすぎかな?
でも何とも言えない懐かしい味わいは感じられます。
そこがちょっと嬉しいところ。
・・・なんてレベルで終わったら、マルコリーニじゃありませんよね。
実はこの飴細工、ちょっと砕いてクリームと共に頂くと、素晴らしく美味しいものに早変わり。
単品でぺロリ頂いては勿体ない!!
他と重ねることで、マリアージュと表現される彼のパフェの世界が動き出すのです。
グラスを白く縁取るミルクムースはミルクの風味の驚くほどしっかりした膨らみ感に胸が詰まります。
油脂の強さを出さないまま、凄いアロマを感じさせるのです。
ポールのクロワッサンのバター香のような力のある拡散性は見事としか言いようがありません。
 
それと対をなすキャラメルムースもまた秀逸。
ふんわりとした質感からビターテイストを広げ、その内側からキャラメルの旨みを滲ませます。
尖りのない味わいでありながら、風味の輪郭がピシリ。
なるほどマルコリーニの作品にありがちな風合いだと感心感心・・・。
カラメルの特化したビター感がコクとなって突きつけられ、苦味の強くキリリとした風合いには野性味すら感じさせられます。
トップのキャラメルアイスクリームは甘さしっかりも、口どけが素晴らしく、キャラメルの丸く甘いコクを消えゆく個体の中に残していきます。
後味の濃密なコクが素晴らしいですね。
そして塩!!
これをつけることでコクが横方向への劇的な広がりを得ます。
生み出すのです。
ハービーであり、ジューシーであり、この味わいの表現力の逞しさは感動を覚えます。
この塩は本当に凄いですね。
恐ろしいほどに美味い塩です。
フランス産だそうですが、塩を味わうだけでもこの作品を注文する価値がありますよ。
この塩の輪郭から甘味がギュッと滲みます。
塩自体が強い旨みを持っています。
旨みが濃密です。
粗削りな性格がその旨みをガツガツとぶつけてきます。
この塩とキャラメルの相性は、世に多く出回る塩キャラメル味のなんたらを何と安っぽいものと感じさせてしまうことが必至で、これまでに塩キャラメル味のなんたらを愛好してきた方にはお薦めできないほどの美味しさ。
本当に美味しいんです!!
洋なしはミルクムースやアイスとの相性に長けています。
キャラメルムースとはやや疑問。
しかし全体を味わいをキャラメルのコクに埋没させず、清涼な甘みで上品さを香らす重要な役割を担っています。
またグラス下側のキャラメルアイスクリームも極上の素材。
トップのキャラメルアイスとはいくらか異なる個性を持ち、キャラメルの風味はソフトながらも心地よい詰まりを感じさせ、苦味を中心にその風味を構築。甘味で丸い味わいとせずに、ミルクとキャラメルのローストによるキレで個性を生み出します。
このアイスクリームとキャラメルムースとのコンビネーションは凄いもの!!
旨みが爆発するかのようなマリアージュを完成させます。
キャラメルの重厚なコクがドンと浮かび、ジワッと現れる後味で苦甘味。
丸く、しかしギュッと滲みこむような刺激的な表現・・・、堪りません!!
ミルクムースとの相性はそれほどではなく、馴染まないまま終わる印象も、このキャラメルアイスクリームはキャラメルムースという永遠の恋人とだけ付き合わせてあげたいとすら思わせます。
浮気をするならば塩でしょうかね。
塩はこのアイスクリームに新たな可能性を見出させます。
塩が加わることで、キャラメルアイスクリームと洋なしのコンビネーションに個性的な魅力が誕生するのです。
舌に染みいる強いアイスクリームの味わいに、洋なしが上空で明るくきらびやかに甘酸っぱさを広げ、これ以上ない立体的な味わいを生み出します。
これはなるほど素晴らしい!!
最後は一番下に入ったミルククリームの落ち着いた味わいで、舌に安らぎを与え、このジェットコースターのごとく心揺さぶるパフェの演出に幕を下ろします。
何て美味しいのでしょう・・・。
追伸:酸味の強い果実片はなんでしょうかね? これも美味し!!