豊かな風味となめらかな口どけ。プレーンなミルク チョコレート。
ゆったりした柔らかな香りが、いくらかの甘味を内包するからこその親しみやすさと、安らぎを提供してくれます。
複雑でありながらまとまりのある香りは、実体としてふくらみを感じさせるものであり、極めて優秀なアロマを周囲に広げます。
ミルクと甘味の可愛らしい重なりが、口どけと共に広がり、後味でいくらかミルクキャラメルを思わすような、甘味の主体的表現力が見事です。
ゆっくり舌に溶かしこめば甘さが強いわけでもないのに、雑味が少なく、その旨味をわかりやすく心に響かせます。
舌先にトロッと柔らかなタッチを残しながら、ミルクの温かみを持感じさせる味わいでその展開を終え、最後まで歩み寄りに長けた内容を演出します。
知性で攻め込むことも、上品さをキリリと表そうとすることもありません。
いくらか駄菓子のチョコレートにも近い味わいをその性格に感じることもあるでしょう。
しかしいわゆる駄菓子系チョコレートの味が、最高に極まれたらどうなるかという問いに対して、明確な回答を突きつける欠点のなさと、謙虚ながら長所の明快さが見事。
特に噛んでしまうとあふれ出る甘味と、ミルクのボリューム感に迫力を覚え、よりカジュアルなテイストは高まります。
いずれにしても美味しい作品ですね。
でも、やはりゆーっくりと溶かしながら食べることで上質のミルクの味わいというもを楽しん欲しいですかね。
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