サーティワンアイスクリーム非公式ランキング「PINKCREAM31」~31アイスクリームが本命なのにハーゲンダッツの誘惑にも負けるブログ

ライスパフのクランチとクラッシュアーモンドを内包するチョコレートによってコーティングされたチョコレートアイスクリームという構成。


コーティングに使用されるクランチは甘味がしっかりと小粒で硬質でありながら適度な崩壊性を有しています。小さくパリポリした食感は、それはそれで素晴らしいものでありますが、ハーゲンダッツのバータイプがライバルに自慢したいコーティングチョコレートの口溶けの良さが、クランチが満遍なく配置されているが故に感じることが難しく、これは相当に悔しいところであります。


またクランチの存在が、全体の味わいをカジュアルに演出しすぎ、ハーゲンダッツの高級感あるべきスタイルをやや崩し気味にも感じられます。親しみやすい味と言うよりも若者らしい味という印象のそれは、このアイスクリームをクランキーなどの100円アイスと比較させてしまう可能性を生み出してしまっています。


美味しい。しかし寂しい。
そんな印象の内容なんですね。


チョコレートアイスクリーム本体とコーティングを共に味わえば、口当たりではクランチの甘味がコーティングチョコレートの甘味に乗り上げて主張するカジュアルなテイストを広げます。

しかし後味にまでその甘みは引っ張られることはなく、中盤を過ぎたころ合いから劇的なまでにベースのチョコレートアイスクリームのチョコレート然とした苦みが広がり、それこそ線を引くように長い余韻を楽しませます。


この苦みの粒子の拡散性と、粒の大きさをピシリと揃えたかのような整然とした風合いはまさに圧巻。

これはカップで頂くチョコレートアイスクリームよりもむしろ演出過多気味に魅力を炸裂するものであります。

雄大にして貫録を十二分に内包するこの個性には、ハーゲンダッツのチョコレートに美味しいけれど何かが違うと感じていた当方の疑念を根底から払拭する力を感じます。


そしてハイライトが、この伸びるように広がるチョコレートの苦みに重なる、余韻の中で再び現れるクランチとクラッシュアーモンドの味わいです。


クランチの甘味、そしてクラッシュアーモンドのナッティーな風味と、ロースト感が、カカオのの苦みに交わり生まれる、個体感すら覚える肉肉しい旨みとコクの表現は本当に感動的であり、それこそハーゲンダッツのメニューの中でもそうは見られない輝きを放つものであります。


コーティングチョコレートの味わいを堪能できないという、当方にとっては致命的な欠点から、長所がないのののそつのないバニラ&アーモンドよりも減点したいところでありますが、この余韻の一撃で大逆転。
このメニューの実力には頭が下がります。

ちなみに80mlで264kcal。
バニラ&アーモンド(272kcal)よりもカロリーが低いって知ってました?
チョコレートだから高いって思いがちですけどね!