なぜ31アイスクリームは32種類のアイスクリームを販売するのか? ~PINKCREAM31-マカダミアナッツ
口当たりからのずっしりした甘さが最大のインパクトかと思いきや、いやいや口当たり以降にも持続する甘味とそれと渾然一体化した油脂分の強靭さに迫力を覚えます。


追記:このクリーム、バタースカッチ(ブラウンシュガー、水、砂糖、バター、食塩を混ぜて、加熱してカラメル化させたもの)が配合されているらしいです。


間違いなく高カロリーな味わい・・・。


なるほど楽々の300キロカロリーオーバー。

サーティワンアイスクリームで今日はたくさん食べたいからスモールダブルと注文するよりも、こちらの一杯の方がカロリーは高いのだから恐ろしいものです。

その口当たりの味わいは濃い、強いというボリューム感が圧倒的ですが、その実態は焦がしミルクを思わすほどのミルクの濃厚な旨みであります。ナッティーな色彩がはっきり感じ取れ、文字通りマカダミアナッツの甘味を濃縮して表現したかのような味わいです。
それでも艶めかしいまでのキメの美しい生地の風合いはなるほどハーゲンダッツであり、強くなっても荒削りにはならないところにブランドの実力をはっきり見せつけてくれます。


この圧力感にしてこのキメの良さ・・・。
凄いですね。


いずれにしてもこのレベルの作品はどうあがいても低価格で生み出せるものではなく、その味の好みによって悪い方向に推し量ることができないものといえましょう。


このクリームに含まれるマカダミアナッツの小片は、程良い大きさで食べやすいものの、一方ではその味の個性がややかすむ印象も受けます。
何よりマカダミアナッツの実の旨みそのものが、クリームの風味の圧力によって封殺されるかの印象で、その味わいは皮が生み出すローストの苦みが中心となってしまいます。
それでもこの苦みがクリームの味わいに実に馴染み、しっかりとした風味の構築を目指してくれるのです。

とはいえ、余韻は残念。
なぜならくどいんですよ。
ミルクの味の濃厚さが、食べ進めるほどに煩くなり、少し食べ疲れるんですね。

迷いない個性の主張は、ハーゲンダッツの長所はこれだというものを突きつけてくれますが、少々主張性が過ぎた印象も・・・。

それ故に日常のアイスクリームとしては不適格であり、季節限定フレーバーであれば最高評価できるもスタンダードフレーバーとしては失格裁定すれすれの味。
一発屋さんになりがちな内容なんですね。


故にこの中途半端な評価ですが、これでも結構良いところだけを見ようと努めたつもりなんですけどね。