これが美味しくなかったら、ハーゲンダッツそのものが好きではないということ。
甘く柔らかな口どけ感と、厳選された高品質(と思いたい)材料から生まれる高級感が嬉しいものであります。しかもその一方では適度な荒削り感があり、材料を攪拌しすぎて立体的な風味が奪われてしまったような駄菓子的大量生産品とは異なる食感は絶妙であります。
バニラという余計なものが入っていないレシピであるからこそ、食する者にその味への自信と格調高さを見せつけ、その存在感を誇示するのです。
フルボディーとでも表現したげな重々しい食感と、柔らかな口解けとのコントラストは美しく、また甘さや柔らかさの奥に見られるほのかに感じ取れるかどうかの苦みが全体を引き締めています。
このことがいわゆる「大人のテイスト」をつくり上げることに成功しているのです。
一見シンプルでありながらも細かな配慮の行き届いた広がりのある味わい。全てのミニカッププレミアムアイスクリームの代表格といってもよいかもしれません。