ビターキャラメルという大人向けの志向に、ハーゲンダッツファンとしては期待をしてしまうタイトルなのですが、実際に味わってみると作り手の意図に共感できない部分があるのです。
塩味のアイスクリームというものが近年注目されており、ディズニーランドなどでも販売されるようになりましたが、これは塩味を加えることによりベースの甘味を引き出すレシピであるのです。
例えるならばスイカに塩をかけるのと同様なのであります。
そこでビターキャラメルに話を戻します。おそらく設計の趣旨は、ビターテイストが加わることで、キャラメルの甘さに深みが与えるというものであると思うのです。
確かに塩キャラメルであれば塩の辛さがまず舌に触れ、続いてキャラメルの甘味が広がっていくのでしょう。
しかしビターキャラメルの場合は順番が逆なのです。
キャラメルの甘味が広がったかと思うと、次の瞬間に舌に残る苦味。苦味から甘味が正しい順序だと思うのですが、甘味から苦味という順番で味が広がるために、不純物の入ったキャラメル味を食べているかのような受け入れがたさを味わうことになってしまうのです。
不味いとは言わないのですが、個人的には作り手の感性に共感できないものには良い点はつけられないのですね。