北國には、冬場限定の過酷な宿命がある。雪かき、雪下ろし、雪投げ、雪割りである。今年はまだ少雪傾向だが、それでもここ3~4日の降雪で“お得感”はなくなり、道路も白一色になってしまった。
 自分の家は屋内駐車場で融雪槽もあるので負担は少ないが、問題は事務所の方で、こちらは一部雪が落ちてくる庇があり、かつ駐車場のスペースも広い。それでも駐車所の方はママさんダンプでなんとかこなせたが、庇の下はちと違って、先日の暖気で雪が融けてから凍った部分があって、雪割り作業を伴う。以前だったら、大した労働とは思えない雪量なのだが、発病してからは、力むことが死活問題に繋がるので要注意事項なのだ。ゆっくり、落ち着いて作業をやってるのだけれど、それでもじわじわ胸が締め付けられるような感じがしてくる。緊急を要する状況ではないけれど、健常な時とは明らかに違う症状が感じられるので、だましだましの作業も途中で切り上げた。以前は見映えも整えて終えたが、今はそれどころではないので、多少がたがたして見える所もそのままで終えてしまった。数十分ストーブの前で横になってゐたら、普通の体に戻ったが、もういちど同じ作業をやろうという気にはならない。で、結局そのままで帰ってきてしまった。
 あと、1か月が雪の本番。何とか少雪のままで行ってほしいと思う。30cm以上のドカ雪が来たら、対処できるかどうかわからない。だから祈るような気持ちである。「除雪作業中に発作で死亡」なんて記事の主人公にはなりたくないので。
 鬼がころげまわるだろうけど、来年、再来年は雪割りも問題なくこなせる身体になっていることをも願う。