SL

  この写真は、1975年か76年小樽築港駅構内で写した写真です。先日納戸の整理をしていて、茶箪笥から出てきたものです。写真下の白く飛んだ部分が年月の経過を感じさせます。
 フィルムを何とか取り込めないかと、いままで自分のPCで全く認識しなかったフィルム・スキャンに、最期の積もりで挿入してみました。すると、不思議なことに、この時初めてパソコンがフィルム・スキャンを認識してくれ、この通りスキャンすることができました。
 写真としてはダメダメな作品ですが、一眼レフ・カメラも使い始めて間もない頃の写真なので、自分の中では感慨深い作品です。当時は50mm標準レンズしか持っていなかったので、いまいちな構図になっていますが、お許しください。
 当時の小樽築港駅構内には現役を終えたSLが何台も集結していて、SLの墓場のような様相を呈していました。今は大型商業施設となっているところですが、この当時は単なる廃車置き場で人もおらず、比較的自由に出入りができました。これは今だったら出入りは禁止でしょうし、入ったとしても、部品がごっそり盗まれているなどして、情緒的雰囲気を味わうようなものではなかったでしょう。この部分でも年月の流れを感じさせます。自分も年を取っている訳です。

 それはそうと、先頃友人がポジ・フィルムの引き伸ばしを頼みにカメラ店に頼んだそうですが、今は直接焼き付けではなく、一度デジタル化してから引き伸ばしするのだそうです。何でも、直接焼き付けもできる機械はあるのですが、1,200万円くらいもする機械なので、ペイしないのです、と言われたそうだ。ポジはその発色の良さでファンが使用していたものですが、これがデジタル化した時にあの微妙な色合いがきちんと出るのだろうか、と不安になる。ここでも年月の経過を痛感せずにはおられない事態となってしまった。