ヴェネツィアガラス

 ガラス作家が作り上げたアート作品「白鳥の湖」。もっと寄れば細部がわかりより楽しめる筈なのに、掲載時の写真の大きさもあって、その魅力が伝わって来ない。ナゼか。右手奥に背後霊のように朧に蒼く写る井川遙さん似の美女のせいでしょう。恐らくはこの新聞カメラマン、どうしてもこの女性を入れて写したかったのでしょう。気持ちは分かりますが、この場合はやはりガラスによるアート作品に焦点を絞るべきでした。
 (でも作品だけの写真だったら私は気にもとめなかったでしょう。女性が写っているからこそここで取り上げているのです。ただ、どうせだったら絞りを強くして女性もピントくっきりにして欲しかった。いやむしろ女性を中心に、ガラス作品は写ってさえいれば良かったのではないか。=悪魔側のコメント。)


躍動感ガラスに凝縮

 バレエ音楽「白鳥の湖」の名揚面などをベネチアガラスで表現した特別展「神の手が紡ぎ出す、夢のかたち、心の叫び」が、小樽市堺町の北一ヴェネツィア美術館で開かれている=写真。ベネチアのガラス作家ルチオ・ブバッコの力作約40点。来館者は、躍動感あふれる作品に見入っている。
 「白鳥の湖」の作品は、ブバッコが物語を独自の解釈と独創的なイマジネーションによって16場面のガラスのバレエにつくりあげたという。棒ガラスをバーナーの火で溶かしながら小さな人形や動物を制作。人間の一瞬の動作に躍動感や美しさを見いだし、力強く繊細に表現している。
第1期は9月19日まで。会期中は無休。問い合わせなどは同美術館(O134・33・1717)へ。

(05.8.11.朝日)